白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

『美術手帖2022年2月号』特集 ケアの思想とアート

美術手帖2022年2月号<br>特集 ケアの思想とアート|美術出版社 (bijutsu.press) アートとケア、一見すると少し離れたテーマのように感じられるのですが、同誌の望月かおる編集長は、巻頭言でアメリカの哲学者エヴァ・フェダー・キテイの「他者への依存を不可避と…

予言獣クダンを語る2.12『クダン狩り』刊行記念トークイベントのお知らせ

人面牛身の妖獣クダンの伝説を日本各地に追った異色の文学紀行『クダン狩り―予言獣の影を追いかけて』刊行記念トークイベント(2.12オンライン開催)のお知らせです。 小社ホームページ(白澤社 (hakutakusha.co.jp))でもお知らせしていますが、このブログ…

謹賀新年2022

あけましておめでとうございます。 白澤社は本日より通常通りの営業を始めました。 昨年(2021)は丑年でした。 省みれば創業以来、鈍牛のような歩みの小社が今日を迎えられたのは、ひとえにご購読下さった読者のおかげと存じ篤く御礼申し上げます。 昨年末…

猛烈な寒波のなか『クダン狩り』を探しに出かけられる皆様へ

クリスマスに刊行した新刊『クダン狩り──予言獣の影を追いかけて』(東雅夫編著)は、主要書店で好評発売中ですが、流通の都合でまだ届いていない書店もございます。 寒波の影響でどこもたいへん寒くなっております。 下記サイトなどで店頭在庫の有無をご確…

東雅夫編著『クダン狩り──予言獣の影を追いかけて』を刊行

東雅夫編著『クダン狩り──予言獣の影を追いかけて』を刊行しました。 その予言は必ず当たるといわれる人面牛身の妖獣クダン。 内田百閒、小松左京ら文豪たちをも魅了した謎めいた予言獣クダンの足あとを辿ったクダン狩りの旅! その顚末は・・・ 怪談文芸の…

『大原社会問題研究所雑誌』で『河田嗣郎の男女平等思想』紹介

『大原社会問題研究所雑誌』759号で、『河田嗣郎の男女平等思想──近代日本の婦人問題論とジェンダー』(亀口まか著)が紹介されました! 「書評と紹介」欄に詳細な書評を寄せてくださった評者は杉田菜穂さん(大阪市立大学大学院経済学研究科准教授)。 杉田…

お咲さん――小松左京『くだんのはは』より

『日本沈没』で有名な小松左京の短編「くだんのはは」は、戦後の怪談文芸の傑作のひとつに数えられる作品です。石ノ森章太郎による漫画版も素晴らしい出来栄えでしたから、ご記憶の方も多いのではないでしょうか。 この「くだんのはは」を、まもなく小社から…

『クダン狩り』の広告文案

クリスマスの刊行に向けて準備中の新刊『クダン狩り──予言獣の影を追いかけて』(東雅夫編著、本体1700円)について、先日のブログで「丑年のクリスマスにぴったりの本」としたところ、ツイッターで、丑年のクリスマスではピンポイントすぎるのでは?という…

『〈怪異〉とナショナリズム』(怪異怪談研究会監修、青弓社)

小社刊『表象天皇制論講義』の著者・茂木謙之介さんから新著『〈怪異〉とナショナリズム』(怪異怪談研究会監修、青弓社)をご恵贈いただきましたのでご紹介します。 版元・青弓社さんの紹介ページはこちら↓ 〈怪異〉とナショナリズム | 青弓社 (seikyusha.c…

丑年のクリスマスにぴったりの本『クダン狩り』

あと一カ月でクリスマスですね。 白澤社では丑年のクリスマスにぴったりの本を準備中です。 予言する牛妖クダン(件・くだん)をテーマにした東雅夫編著『クダン狩り──予言獣の影を追いかけて』(本体1700円、12月下旬刊行予定)。 「恐怖のクリスマス・プレ…

月蝕

月蝕が見られるというので、仕事の手を休めて外に飛び出しました。 あいにくと薄い雲がかかっていましたが、お月さまが弦月よりも小さくなっていました。 写真は早稲田の神田川沿いから写したものです。 神田川沿いから写した月蝕 かなりかすんでいますがご…

『朝日新聞』〈論の芽〉「女言葉だわ、男言葉だぜ」に中村桃子さん

『翻訳がつくる日本語』の著者・中村桃子さんのインタビュー記事が、『朝日新聞』(2021年11月13日朝刊)〈論の芽〉「女言葉だわ、男言葉だぜ」と題されたコーナーに掲載されました。〈「女らしさ」の幻想まとう〉と題された記事で中村先生は、明治期、「下…

『怪と幽 vol.008』に広告を出しました―『皿屋敷』発売中です

発売中の『怪と幽 vol.008』に広告を出しました。 版元KADAKAWAさんのサイトはこちら↓ 「怪と幽 vol.008 2021年9月」 京極 夏彦[怪] - KADOKAWA 広告が掲載されたのは、近藤史恵さんの人気連載「幽霊絵師火狂」シリーズ『夜鷹御前』の掲載された295頁です。 …

湘南蔦屋書店さんで「ケア論の世界フェア」開催中!

湘南蔦屋書店さんが展開中の「ケア論の世界フェア」の写真を送ってくださいました。 小社刊『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(J・トロント著/岡野八代訳・著)が、小川公代さんのご新著『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)と『ケア…

『日刊スポーツ新聞』で『新敬語「マジヤバイっす」』紹介

『日刊スポーツ新聞』2021年8月16日付で、『新敬語「マジヤバイっす」――社会言語学の視点から』(中村桃子著)が紹介されました! 中嶋文明記者による要を得た解説と中村桃子さんへのインタビューです。 記事の冒頭をご紹介します。 「東京オリンピック(五輪…

白澤社公式ホームページ開設のお知らせ

このたび白澤社では公式ホームページを開設いたしました。 白澤社ホームページの表紙はこちら↓ 白澤社 (hakutakusha.co.jp) ホームページには、白澤社がこれまで刊行した書籍の目録も掲載されております。 刊行物のご案内はこちら↓ 刊行物のご案内 | 白澤社 …

夏の夜には〈江戸怪談を読む〉シリーズを!

連日の雨で鬱陶しい日々が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 夏の夜の読み物といえば怪談です。 小社では〈江戸怪談を読む〉と銘打って、近世怪談に現代語訳と注釈を添えてご紹介するシリーズを刊行しております(既刊5冊)。 『死霊解脱物語…

『図書新聞』で『河田嗣郎の男女平等思想』紹介

『図書新聞』2021年8月14日号で、『河田嗣郎の男女平等思想──近代日本の婦人問題論とジェンダー』(亀口まか著)が紹介されました! 「日本におけるジェンダー論の先駆者――今こそ、河田嗣郎の唱えた女性の労働条件に真摯に向かいあうべきだ」との見出しが躍…

『安政コロリ流行記』重版出来!

本日、『安政コロリ流行記』(仮名垣魯文原著/門脇大訳・今井秀和ほか著)の重版が出来上がってまいりました。毎日新聞7/10、読売新聞7/18と全国紙の書評欄二連覇の偉業を成し遂げて、たちまち重版にいたりました。 これもご愛読いただいた読者の皆様のおか…

『讀賣新聞』に『安政コロリ流行記』書評掲載!

『讀賣新聞』2021年7月18日付朝刊の書評欄「本よみうり堂」で、『安政コロリ流行記―幕末江戸の感染症と流言』(仮名垣魯文原著、門脇大訳、今井秀和ほか著)が紹介されました! 書評を執筆してくださったのは、『漂砂のうたう』や『櫛挽道守』(いずれも集英…

『図書新聞』上半期読書アンケートに『ケアするのは誰か?』

『図書新聞』2021年上半期読書アンケートで『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(J・トロント著/岡野八代訳・著)が選ばれました。 選者は志田陽子さん(憲法学)です。 志田さんは「労働条件の実質的悪化や家庭内でのケア(養育・介護)担…

『毎日新聞』で『安政コロリ流行記』書評掲載!

今朝の『毎日新聞』2021年7月10日付朝刊「今週の本棚」欄で、『安政コロリ流行記―幕末江戸の感染症と流言』(仮名垣魯文原著、門脇大訳、篠原進ほか著)が紹介されました! 書評を執筆してくださったのは、歴史学者の磯田道史さん! 磯田さんは映画化もされ…

『安政コロリ流行記』散歩、その四 妻恋稲荷と野狐

安政五年(1857)のコレラ禍の当時、仮名垣魯文が住んでいたのは湯島妻恋町。町名の由来は同地にある妻恋稲荷(文京区湯島3丁目)によるものだとか。 今はマンションやビルに囲まれた一画に妻恋神社(妻恋稲荷)があります。この界隈がかつての湯島妻恋町で…

『安政コロリ流行記』散歩、その三 水谷稲荷はどこに?

安政五年(1857)にコレラ禍に襲われた幕末の江戸では、社会不安からかさまざまな流言が広まったことが『安政コロリ流行記』に記録されています。前回は、佃島で「野狐」に憑かれた事件をご紹介しましたが、現在の銀座あたりでも狐憑き騒動がありました。 旧…

『安政コロリ流行記』散歩、その二 尾崎大明神

新刊『安政コロリ流行記―幕末江戸の感染症と流言』は、安政五年(1857)にコレラ禍に襲われた幕末江戸の世相を描いたドキュメントですが、当時話題になった奇談をいくつも記録しています。 そのうちの一つに、佃島(東京都中央区佃)の狐憑き騒動があります…

『安政コロリ流行記』散歩、その一 谷中の猫

新刊『安政コロリ流行記―幕末江戸の感染症と流言』ヒット祈願のため、『安政箇労痢流行記』の原著者、仮名垣魯文のお墓参りに行ってきました。 篠原進さんに寄せていただいた巻頭言(「江戸のネコ歩き―安政の魯文」)によれば、魯文のお墓は、東京都台東区谷…

新刊『安政コロリ流行記』刊行

このたび白澤社は、『安政コロリ流行記――幕末江戸の感染症と流言』を刊行いたしました。 本書は、コロリ(コレラ)禍に騒然とする幕末江戸の世相を虚実とりまぜて活写した仮名垣魯文『安政箇労痢流行記』の翻刻に現代語訳と注を加え、さらには怪異・妖怪研究…

北海道新聞で『関釜裁判がめざしたもの』紹介

「北海道新聞」2021年4月25日付朝刊の読書ナビ面の「訪問」欄で、花房俊雄・花房恵美子著『関釜裁判がめざしたもの――韓国のおばあさんたちに寄り添って』が紹介されました! 北海道新聞・大沢祥子記者による『関釜裁判がめざしたもの』の著者・花房俊雄さん…

今日はサン・ジョルディの日

今日4月23日はサン・ジョルディの日、ユネスコの提唱した「世界 本の日」です。 詳しいことは、こちらのサイトをご覧ください。↓ 世界本の日 サン・ジョルディの日::日本書店商業組合連合会「本屋さんへ行こう!」 (n-shoten.jp) ぶっちゃけて言えば、バレン…

神田川沿いの桜並木

小社事務所近くの神田川沿いの桜並木です。 満開というより、九分咲きといったところでしょうか。