白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「希望」という言葉について

「希望」という言葉が世間を騒がせているようです。 三木清は『人生論ノート』に収められたエッセイ「希望について」で次のように指摘しています。 自分の希望はFという女と結婚することである。自分の希望はVという町に住むことである。自分の希望はPと…

子安宣邦編著『三木清遺稿「親鸞」』刊行

今日は戦前・戦中に活躍した哲学者・評論家の三木清の命日です。 さて、このたび白澤社では、子安宣邦編著『三木清遺稿「親鸞」──死と伝統について』を刊行いたしました。 今週末頃には全国の主要書店で発売される予定です。 新刊『三木清遺稿「親鸞」』概要…

大澤聡編『三木清文芸批評集』講談社文芸文庫

「特殊の場合を除き、現在純文学の読者の数は恐らく千か二千である。」 手に取った本を開くなりパッと目に飛び込んできたのがこの一行でした。 『三木清文芸批評集』(大澤聡編、講談社文芸文庫)に収められた「通俗性について」と題されたエッセイ中の文章…