白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

今夜『オカルトエンタメ大学』に東雅夫さん登場

東京都心では外に出るだけで頭がボーっとするくらいの猛暑です。皆様いかがお過ごしでしょうか。

夏といえばクダン(件)です。小松左京「くだんのはは」の季節は夏! 内田百閒「件」の季節も…、たぶん夏!

今夜、19時より『クダン狩り』の編著者・東雅夫さんがYoutubeチャンネル『オカルトエンタメ大学』に登場します。

▼チャンネルはこちら

https://www.youtube.com/channel/UC_wNS0BlPQaH4HCgxbhayUQ

 

テーマは「クダンと戦争」。まさに小松「くだんのはは」の季節ですね。

今宵はクダンの夏をお楽しみください。

『お住の霊―岡本綺堂怪異小品集』

今日、7月26日は「幽霊の日」ということで、『お住の霊―岡本綺堂怪異小品集』(東雅夫編、平凡社ライブラリー)をご紹介します。

実は編者の東雅夫さんからご恵贈いただいて、ご紹介のタイミングを見計らっていたのですが、ご紹介するなら今日しかないと幽霊の日を記念する次第です。

表紙からしてなんだか怖そうです。

帯には「いよいよ怖がらせるように、百物語でも始めますかな。」と煽り文句が躍っています。

「生誕150年を迎える岡本綺堂の伝奇譚を精選した史上初の復刻作品を含む珠玉のアンソロジー」の表題作は、かの『半七捕物帳』の第1作「お文の魂」の原型となった作品です。これだけで読む価値あり。え、『半七』を読んだからもういいって? いやいやそんなわけにはまいりません。

「原型」というのは単なる下書きにあらず。この「お住の霊」はあの『半七』の「お文の魂」の、あれをそうしたらこうなるようなもので、一読するや、ああなるほど、これはあれのあれかと膝を打ちたくなるものであります。幽霊の日の読書に最適と思いお薦めする次第です。

版元・平凡社さんによる紹介サイト↓

お住の霊 - 平凡社 (heibonsha.co.jp)

なお、小社でも東雅夫さんの編になる岡本綺堂の怪奇随筆を精選したアンソロジー、『江戸の残映 綺堂怪奇随筆選』を10月刊行予定で鋭意編集作業中です。

『改訂新版 事実婚と夫婦別姓の社会学』まもなく刊行!

暑中お見舞い申し上げます。

ブログ担当が早すぎる夏バテでダウンしていたため更新が滞っておりましたが、白澤社は時ならぬ猛暑にも負けずに新刊を準備中です。

来週には、『改訂新版 事実婚夫婦別姓社会学』(阪井裕一郎著)を刊行いたします。

著者の最新の研究成果を反映させて旧版を刷新。

事実婚当事者への新たなインタビューをもとに、「事実婚」に至った事情、「結婚」や「家族」についての思いなどがいかに多様であるかを浮き彫りにします。

乞うご期待!

怪異怪談研究会監修・一柳廣孝/大道晴香編著『怪異と遊ぶ』(青弓社)

怪異怪談研究会監修・一柳廣孝/大道晴香編著『怪異と遊ぶ』(青弓社)をご恵贈いただきましたのでご紹介します。

詳しい目次などは版元・青弓社さんの紹介ページ↓をご覧ください。

怪異と遊ぶ | 青弓社 (seikyusha.co.jp)

拝受してすぐにでもご紹介したかったのですが、なにぶん表紙カバーの装画が怖そうで手に取るのをためらっておりました。

そこで、カバーをとっちゃったらどうだろう?ポン、名案!と思ってカバーを外したらもっと怖かったという…。

恐る恐る頁を切ってみました。

大道さんによる巻頭の「はじめに」によれば、本書は「「遊び」を抜きに怪異を論じるのは難しい」ということに着目した「怪異に対する学術的アプローチの成果」であり、「文学をはじめ、民俗学社会学、宗教学といった超領域の研究者が集う怪異怪談研究会のメンバー十人による執筆で、各々の専門性に基づき、“それぞれが”「遊び」という視座を意識したうえで、怪異を論じている」とのことです。

伊藤龍平さん執筆の第1章「幽霊に萌える、怪異で遊ぶ」を読みはじめましたが、面白いじゃないですか。実に面白い。

確かに皿屋敷のお菊ちゃんは「会いに行けるアイドル」的な側面があります(by飯倉義之さん)。そこに着目して恐怖と笑いの接近をベルクソン『笑い』を引きながら分析しています。たいへん興味深く読ませていただきました。

巻末には、気鋭の怪談作家・川奈まり子さんと編著者のお二人による鼎談も掲載されていて、こちらも読むのが楽しみです。

 

研究会 「岡野八代先生と話すケアとアートマネジメントの出会い」のご案内

来る6月3日に小社刊『ケアするのは誰か?』の著訳者・岡野八代さんの登壇するオンライン研究会「岡野八代先生と話すケアとアートマネジメントの出会い」(「アート/ケア/文化政策」研究会主催)が開催されますので、ここにご案内いたします。(要事前申込、先着30名まで)。

 「アート/ケア/文化政策」研究会は、三月に『ケアするのは誰か?』の原著者J・トロントさんを招いて講演会を開催しておられます(詳細は下記)。

今回の研究会はトロント講演を受けて「アートマネジメントやケアの現場にいる方や研究者、学生を主な参加対象とし、みなさんと意見交換する時間を多くもつことで、トロント先生が語ったことについて理解を深め、ケアとアートマネジメントの接点をみなさんと探ってみたいと考えています。」とのことです。

詳しくは下記をご参照ください。

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茂木謙之介『SNS天皇論――ポップカルチャー=スピリチュアリティと現代日本』

小社刊『表象天皇制論講義』の著者・茂木謙之介さんから新著『SNS天皇論――ポップカルチャー=スピリチュアリティ現代日本』(講談社)をご恵贈いただきましたのでご紹介します。

版元・講談社さんの紹介ページはこちら↓

『SNS天皇論 ポップカルチャー=スピリチュアリティと現代日本』(茂木 謙之介):講談社選書メチエ|講談社BOOK倶楽部 (kodansha.co.jp)

詳しい目次は上掲の講談社さんのサイトをご覧ください。

菊のタブーを恐れることなく、むしろ菊のタブーって何?と言わんばかりのSNS上の言説・表象を題材に、表象天皇(制)という視座から現代のポップカルチャーを縦横無尽に分析して見せた気鋭の快著(いや、あえて怪著とした方が茂木さんは喜ぶかも…)です。

特に「第三章 ポップカルチャー天皇(制)論序説」は、ゆるキャラ初音ミク・アイドル・現代天皇小説・天皇マンガと面白いネタがてんこ盛りです。

その極めつけは第三章第三節「3 monstrum としての『シン・ゴジラ』」です。映画『シン・ゴジラ』(庵野秀明監督)から「天皇(制)への批評性」を読み出し、「ゴジラ凍結=封印された東京駅丸の内口すなわち大手町が(中略)「将門の首塚」のある、まさにその場所であること」を指摘し、そこからさらに驚くべき洞察をしてみせるこの節は、本書の白眉と言ってもよいくらい手に汗握る面白さです。

面白いじゃないですか。実に面白い。

しかし、問題もあります。

問題とは、この面白いネタがどうしてうちの『表象天皇制論講義』に入っていないのかということではなく、「第二章 狂乱と共犯―令和改元におけるメディア表象をめぐって」の終わりで、平成の天皇退位儀礼に関連して、「諸星大二郎によるマンガ『妖怪ハンター』(集英社、図4)をオマージュしたツイート」が注目を浴びたことにふれながら、そこで参照されている図が『妖怪ハンター』第一話「黒い探究者」なのだということです。

「黒い探究者」は「黒スーツにロン毛の」考古学者・稗田礼二郎が初めて登場する記念すべきエピソードですが、しかし、茂木さんが引いているツイートにあるような「儀式の順序が間違っているんだ」云々というセリフは「黒い探究者」にはありません。似たセリフがあるのは「闇の客人」の方でしょう。これは大問題であります!(諸星ファンの小社営業担当個人の見解です。)

この問題点につきましては、いつかコロナが収束したら、茂木さんとこってりと話し合いたいと思います。(あくまで小社営業担当個人の意見です。)

藤目ゆき著『「慰安婦」問題の本質』電子書籍版発行

藤目ゆき著『「慰安婦」問題の本質──公娼制度と日本人「慰安婦」の不可視化』電子書籍版が、本日4月22日、各電子書店サイトで発売されました。

本書は、2012年末安倍晋三政権発足以来、歴史の事実を歪める反「慰安婦」の言説の激しさが増していた最中の2015年2月に刊行したものです。近現代史研究家であり、フィリピンの元「慰安婦」女性の体験記録にもたずさわった著者が、「慰安婦」問題の解決になぜ至らないのか、その問題の本質に迫ります。

しばらく品切れとなっておりましたが電子書籍版にてご購読いただけます。

詳しくは小社ホームページ↓をご覧ください。

「慰安婦」問題の本質 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)