白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

『安政コロリ流行記』重版出来!

本日、『安政コロリ流行記』(仮名垣魯文原著/門脇大訳・今井秀和ほか著)の重版が出来上がってまいりました。毎日新聞7/10、読売新聞7/18と全国紙の書評欄二連覇の偉業を成し遂げて、たちまち重版にいたりました。

これもご愛読いただいた読者の皆様のおかげです。あつく御礼申し上げます。

なお、『安政コロリ流行記』は、現在、コロナ対策の影響を受けてか、某大手オンライン書店で定価(1800円+税)を越える高値のついたものも出品されておりますが、本書は新刊書店さんにて定価(1800円+税)で好評発売中です。

安政コロリ流行記』は、現在、小社にも十分な在庫がありますので、もし店頭に見あたらなければ書店を通してご注文下さい。

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『讀賣新聞』に『安政コロリ流行記』書評掲載!

讀賣新聞2021718日付朝刊の書評欄「本よみうり堂」で、『安政コロリ流行記幕末江戸の感染症と流言』(仮名垣魯文原著、門脇大訳、今井秀和ほか著)が紹介されました!

書評を執筆してくださったのは、『漂砂のうたう』や『櫛挽道守』(いずれも集英社文庫)で幕末・明治の人間と時代を描いた作家の木内昇さん! 本書の原著者・仮名垣魯文もまさにその時代を生きた人でした。

「疫病の恐怖 江戸の知恵」と題された書評の書き出しの部分をご紹介します。

「大地震の起きた、およそ三年後、江戸市中を襲ったのは不気味な疫病だった。コロリと呼ばれたこの病は、長崎から各地に広まり、江戸だけで三万人とも言われる死者を出す。当時は異国船が、開国を迫って来航していた折も折。それまで麻疹や天然痘といった命にかかわる伝染病を幾度となく乗り越えてきた人々も、異国から入ってきたらしい得体の知れない病原菌に為す術もない――江戸末期、安政年間のこうした世相は、どこか現代と通ずるものがある。

 幕末期から明治にかけて活躍した戯作者・仮名垣魯文は、コロリ(コレラ)に 翻弄される江戸の様子を果敢にも取材し、『安政箇労痢流行記』なる一書にまとめた。(中略)この一巻を、初版本の図版、注釈入り翻刻、現代語訳と三段階構成で、江戸の戯作になじみのない方でも十分に楽しめるよう編まれたのが本書である。」(讀賣新聞2021718日付朝刊より)

 「江戸の戯作になじみのない方でも十分に楽しめる」!

木内さん、素敵な書評をありがとうございます。

木内さんの書評「疫病の恐怖 江戸の知恵」は讀賣新聞社さんのサイトでも読めます。↓

https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/review/20210717-OYT8T50141/

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安政コロリ流行記』は全国の主要書店で発売中です。

『図書新聞』上半期読書アンケートに『ケアするのは誰か?』

図書新聞』2021年上半期読書アンケートで『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(J・トロント著/岡野八代訳・著)が選ばれました。

選者は志田陽子さん(憲法学)です。

志田さんは「労働条件の実質的悪化や家庭内でのケア(養育・介護)担い手の負担増、そして貧困問題や虐待問題ななどコロナ以前からあった問題が、コロナ禍によって後手に回ったという問題がある」と指摘されたうえで、『ケアするのは誰か?』を次のように評してくださいました。

旧来の公共圏(民主主義の領域)が見落としてきた「ケアの倫理」の重要性を確認し、日本社会が持続するために必要な倫理であることを示す。(『図書新聞第3505号 2021年7月24日付』より)

図書新聞さんのサイト↓

図書新聞 (toshoshimbun.com)

志田陽子さん、ありがとうございました。

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『毎日新聞』で『安政コロリ流行記』書評掲載!

今朝の『毎日新聞』2021年7月10日付朝刊「今週の本棚」欄で、『安政コロリ流行記―幕末江戸の感染症と流言』(仮名垣魯文原著、門脇大訳、篠原進ほか著)が紹介されました!

書評を執筆してくださったのは、歴史学者磯田道史さん! 磯田さんは映画化もされた『武士の家計簿』(新潮新書)のほか、最近は『感染症の日本史』(文春新書)も発表されています。本書の評者としてうってつけの方です。

「「尾ひれ」にこそ人間社会の本質」と題された書評は、磯田節炸裂!という感じの名調子で、ぜひともご一読いただきたいものです。

記事は毎日新聞社さんのサイトでも読めます(有料記事)。↓

今週の本棚:磯田道史・評 『安政コロリ流行記』=仮名垣魯文・原著 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

以下、さわりの部分をご紹介します。

「江戸時代、パンデミックは珍しくなかった。」と書き出された前半は、本書のあつかう幕末のコレラパンデミックの惨禍と原著者・仮名垣魯文の紹介。歴史学者らしく、魯文のあつかった資料や、幕府の感染症対策にもふれています。

「ところが、このルポは後半になると、現代人には理解不能な記事のオンパレードになる。現実には存在しないはずの幽霊や疫病神、コレラの正体とされる狐狼狸なる意味不明の獣などが次々に登場する。」

そこで磯田さんは、今井秀和さんの本書解説「コロリ表象と怪異」を参照して次のように書いています。

「見えないままでは不安である。嘘でもいい。コレラを可視化したい。その心理が働いた。そこで幕末人はコレラの正体=狐狼狸という架空獣の姿を脳内に作り、それを集団幻想として共有した。」

つまり、狐狼狸とは「事実から派生する「尾ひれ」」です。

幕末には「この事実ではない嘘の「尾ひれ」のほうこそが現実の歴史を大きく動かした」、そして、今またそのような社会状況にあるのではないか。磯田さんはこの書評を「悪い予感がする。」としめくくっています。

磯田さん、素敵な書評をありがとうございます。

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どうなる夫婦別姓?

  2021年6月23日15時過ぎ、新聞各社の速報がでました。

夫婦別姓を認めない民法・戸籍法の規定は「合憲」…最高裁大法廷」読売新聞

「夫婦同姓の規定は「合憲」 最高裁大法廷、6年前と同様」朝日新聞

最高裁夫婦別姓認めず 同姓規定に「合憲」判断 15年に続き」毎日新聞

「夫婦同姓定めた民法「合憲」 最高裁大法廷が判断」日本経済新聞社

 3組の事実婚夫婦が、別姓での婚姻届を受理しないのは「法の下の平等」を定めた憲法14条と「両性の本質的平等」を定めた憲法24条に反するとし、別姓でも法的な結婚と認めるように求めた訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は23日、家事審判で、民法と戸籍法の規程について合憲だと判断しました。裁判官15人のうち11人が合憲、4人が違憲としたそうです。

 2015年の大法廷判決と同じ結果(夫婦同姓は合憲)になりました。判決文の詳しい内容はまだわかりませんが、選択的夫婦別姓に向けた法改正への国会での議論を後押ししているのか、後退したのか、興味あるところです。

 事実婚夫婦別姓については小社新刊『事実婚夫婦別姓社会学』(阪井裕一郎著)をご購読下さい。

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四六判並製、192頁 

1800円+税

ISBN978-4-7684-7986-5 C0036

 【ためし読み】

https://tameshiyo.me/9784768479865

『週刊エコノミスト』で『事実婚と夫婦別姓の社会学』紹介

阪井裕一郎著『事実婚夫婦別姓社会学』が『週刊エコノミスト2021.6.21号』(毎日新聞社)の評論家荻上チキさんによる「読書日記」で紹介されました。

荻上チキさんはまず「『事実婚夫婦別姓社会学』(阪井裕一郎著、白澤社、1980円)が面白かった」と書き出して、次のように紹介してくださいました。

 「複数の事実婚当事者の言説分析と、「事実婚」「夫婦別姓」をめぐる歴史的経緯の整理、そして論争的立場の見取り図がまとめられている。特に、戦後間もなくの言説としては、「事実婚主義」を求める保守と「法律婚主義」を求める進歩派という対立があり、進歩派は法律婚の浸透によって、女性や子供の権利を守ることを求めたが、その頃から家族主義や法律婚中心主義と結びつきうる限界点の指摘が行われていたという歴史的経緯の紹介が、とても有用だった。」(『週刊エコノミスト2021.6.21号』、53頁)

週刊エコノミスト』さんのサイト→https://www.weekly-economist.com/

 荻上チキさん、ありがとうございます。「面白かった」「有用だった」と高評してくださり、とてもうれしいです。

面白くて有用な阪井裕一郎著『事実婚夫婦別姓社会学』は、全国の主要書店で好評発売中です。

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新刊『事実婚と夫婦別姓の社会学』刊行

このたび白澤社は『事実婚夫婦別姓社会学』を刊行いたしました。

いま再び関心が高まっている「夫婦別姓」の議論を整理するとともに、家族の価値の再検討を促す最新の「夫婦別姓」入門書です。

事実婚夫婦別姓社会学』の書誌データは以下の通りです。

[書 名]事実婚夫婦別姓社会学

[著 者]阪井 裕一郎

[頁数・判型]四六判並製、192頁

[定 価]1800円+税

ISBN978-4-7684-7986-5 C0036 ¥1800E

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【内容】

 日本では法律婚での同姓が定められているため、別姓を望む場合は「事実婚」にならざるを得ない。

 本書では、これまでの日本社会における事実婚夫婦別姓をめぐる議論の枠組を分析し、「姓」の歴史や子どもの姓の問題、リベラルvs.保守などの二項対立の議論のもつれをほぐし、真に問うべき問題とは何なのかを提示する。さらに、事実婚当事者へのインタビューを通して家族規範や「結婚」制度などそれぞれの夫婦が抱える問題がいかに多様であるかを浮き彫りにする。

 再び関心が高まっている「夫婦別姓」の議論を整理するとともに、価値の多様性に家族のありかたを拓く最新の「夫婦別姓」入門書。

【目次】

第1章 「事実婚」問題の歴史的変遷

第2章 「夫婦別姓」を語る視座──対立軸を整理する

第3章 多様な事実婚のすがた──事例紹介

第4章 事実婚カップルにとって「結婚」とは何か──結婚をめぐる差異化と同一化

終 章 家族の多様化を考える──家族概念の再考へ

【著者】

■阪井裕一郎(さかい ゆういちろう)

1981年、愛知県生まれ。福岡県立大学人間社会学部専任講師。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(社会学)。専門は家族社会学

主な著書に、『社会学と社会システム』(共著、ミネルヴァ書房)、『入門家族社会学』(共著、新泉社)、『境界を生きるシングルたち』(共著、人文書院)など。翻訳書に、エリザベス・ブレイク著『最小の結婚』(共訳、白澤社)。論文に、「家族の民主化」『社会学評論』249号、「明治期『媒酌結婚』の制度化過程」『ソシオロジ』166号など。

 

新刊『事実婚夫婦別姓社会学』は、5月末日頃から全国の主要書店で発売されます。