白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

生田武志・山下耕平編著『10代に届けたい5つの“授業”』大月書店

新刊『10代に届けたい5つの“授業”』(生田武志・山下耕平編著、大月書店)を共著者のおひとり野崎泰伸さんからご恵贈いただきました。

版元・大月書店さんのサイト↓

10代に届けたい5つの“授業” - 株式会社 大月書店 憲法と同い年 (otsukishoten.co.jp)

 タイトルには「10代に届けたい」「“授業”」とあって、各章も、

第1限 ジェンダーって、結局何なの? ……松岡千紘/吉野靫

第2限 わたしたちのまわりで広がる貧困――非正規雇用生活保護、野宿……生田武志

第3限 不登校から学校の意味を考える……山下耕平/貴戸理恵

第4限 「自分ごと」として相模原事件を考える……野崎泰伸

第5限 わたしたちは動物たちとどう生きるか……生田武志/なかのまきこ

とあるように、いかにも学校教育での活用を念頭に置いたように見える編集ですが、そしてどの章もわかりやすく説明されていて実際に高等学校の生徒さんに読んでもらえたらいいなと思う内容ですが、しかし、どのテーマも現代社会の基礎知識として市民が知っていてよい事柄であって、むしろ、「10代のうちに知っておきたい5つの“教養”」というべきものと感じられました。

 また、各章のおわりに執筆者から読者への質問が示されていて、これがなかなか突っ込んだ質問になっています。各章を読む前にこの質問に目を通して、自分ならどう答えるかをざっと考えてみてから本論を読んでみても面白いかもしれません。

 10代だけだけでなく、10代だったことのある人にはおすすめの一冊です。