昨晩は、神田神保町の東京堂書店さんで催された『皿屋敷──幽霊お菊と皿と井戸』(白澤社)刊行を記念イベント「怪談の夕べ「講談で聞く皿屋敷」」に大勢お越しいただき、まことにありがとうございました。
和装の方もいらっしゃって、もれなくご招待とさせていただきました。
共著者のお一人、鷲羽大介さんも仙台から駆けつけてくださり、たいへんな賑わいとなりました。
やはりいちばんのお楽しみは、第一部にご登場いただいた講談師・神田山緑師匠による『番町皿屋敷』の実演。
ド迫力の話芸に、すっかり魅了されました。
当日の様子は山緑師匠のブログでも紹介されています。↓
http://ameblo.jp/sanryoku/entry-12056607709.html
第二部は、執筆陣によるトーク。
写真は左から、横山泰子さん(法政大学)、飯倉義之さん(國學院大學)、今井秀和さん(蓮花寺佛教研究所)です。
各地の伝説と芸能からの逆影響について、横山さんと飯倉さんがお話になっている場面です。
脱線気味の司会でどうなることやらと案じておりましたが、第二部の陰の主役は、今井秀和さんがもってきてくださった「お菊虫」でした!
お菊の怨念が姿を変えて現れたと言い伝えられるものですが、正体はジャコウアゲハのサナギだそうです。
かつては関西では有名で、姫路城の売店で売られていたこともあったそうですが、今では見かけなくなったというもの。ましてや東京では実物を見るのは初めてという人が多かったようです。
このお菊虫については『皿屋敷──幽霊お菊と皿と井戸』の第三章2「尼崎の皿屋敷」(久留島元執筆)と、第八章「お菊虫のフォークロア」(今井秀和執筆)に詳しく出ていますので、ぜひご一読ください。
ちなみにこのお菊虫、今井さんが手ずから育て上げたという代物。研究に打ち込むとそこまでやるものなのかと感銘を受けました。
差し入れを頂戴したり(Aさん有難うございます)、激励をいただいたりと、和気あいあいとしたムードのうちに終了いたしました。
ご来場いただいた皆様、重ねて御礼を申し上げます。ありがとうございました。