白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

皿屋敷はPlate House

お菊さんがテレビドラマにゲスト出演したとか喜んでいたら、イギリスの方から皿屋敷についてのお問い合わせのメールが来ました。もちろん英語です。

Baba Bunko のthe story of the Plate Houseについて知りたいとのことでした。英語では皿屋敷のことをPlate Houseと訳すのですね。

小社の〈江戸怪談を読む〉シリーズ『皿屋敷―幽霊お菊と皿と井戸』(横山泰子・今井秀和他著)をお読みいただければたいていのことはご理解いただけるのですが、あいにく先方は日本語に不案内なご様子。

そして、小社は英語が得意とは言えません(苦手です)。

こういう時は自動翻訳機が頼り。

・「皿屋敷」は、日本の有名な幽霊物語の一つである。

・「皿屋敷」物語は、16世紀の終わりから17世紀にかけての時期に、日本各地に伝えられたフォークロアである。

民俗学者たちによれば、この物語の類話は、日本の48の地域に伝えられている。

・このフォークロアは、江戸時代(1603-1867)に、演劇(かぶき)や小説の題材となった。

・「ばばぶんこう」(1718-1758)の作品『さらやしきべんぎろく』(1758)もその一つである。

・「ばばぶんこう」の小説では、「おきく」の亡霊は音声だけの存在である。

・「おきく」の亡霊が、井戸の底から現れるように描かれるようになったのは、演劇(かぶき)の演出によるものだと推測される。

・以上、この説明があなたの参考になればうれしい。

珍妙なやり取りを数回重ねて、ようやくご納得いただけたようです。

 

日本語さえわかれば、皿屋敷怪談についてたいていのことがわかる『皿屋敷―幽霊お菊と皿と井戸』は好評発売中です。 

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