白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

「出版ニュース」で『近代日本公娼制の政治過程』紹介

出版ニュース」11月中旬号で、関口すみ子著『近代日本公娼制の政治過程――「新しい男」をめぐる攻防・佐々城豊寿・岸田俊子山川菊栄』が紹介されました。

記事は、本書の第一章冒頭の文章の引用から始まっています。

公娼制は決して日本政治の末端の問題ではない。むしろ、日本に関する政治学という学問領域において、公娼制をめぐる政治を、末端へ―さらに圏外へ―追いやってきたと言うほうが妥当であろう。

『近代日本公娼制の政治過程』14頁より。
この引用に続けて評者は次のように本書の特徴を描き出してくれました。
該当箇所を抜粋させていただきます。

近代日本の公娼制をめぐる攻防を政治過程の問題として捉え返す。明治国家は江戸時代から続く「身売り」に手をつけないまま、近代国家の公娼制として再編した。ここでは公娼制帝国議会はどう対処したのか、公娼制制度の政治過程を明治期から戦後の売春防止法による解体までを考察。続いて、廃娼を訴え女性の労働問題を重視した山川菊栄ら女性運動家の活動を取り上げ、歴史的な意味を提示する。

出版ニュースさん、ありがとうございました。