白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

ブックフェア「哲学の中のフェミニズムを考える」

ジュンク堂書店池袋本店で『分析的フェミズム基本論文集』刊行記念フェア「哲学の中のフェミニズムを考える」の棚を拝見して来ました。なんと、小社刊『最小の結婚―結婚をめぐる法と道徳』(E・ブレイク著・久保田裕之監訳)をドーンと並べていただいているではありませんか。

ジュンク堂書店さんの許可を得て撮影)

新年早々うれしいやら有難いやら。

このブックフェアは、慶應義塾大学出版会さんの新刊『分析的フェミズム基本論文集』(木下頌子・渡辺一暁・飯塚理恵・小草泰編訳)の刊行を記念して展開されているもので、同書の編訳者によるブックフェアリストも用意されています。

版元・慶應義塾大学出版会さんによる『分析的フェミズム基本論文集』の紹介はこちら↓

慶應義塾大学出版会 | 分析フェミニズム基本論文集 | 木下頌子 渡辺一暁 飯塚理恵 小草泰 (keio-up.co.jp)

上のサイトから木下頌子さんによる訳者解説の冒頭を試し読みできるnoteに行くことができます。そちらも是非お読みください。

ブックフェアリストには、『最小の結婚』のほか、思い切ったタイトルが目を惹く『ひれふせ、女たち』(ケイト・マン著/小川芳範訳、慶應義塾大学出版会)や、最近ようやく新訳の出た名著『もうひとつの声で』(キャロル・ギリガン著/川本隆史訳、風行社)など、面白そうな本が並んでいます。

謹賀新年2023

あけましておめでとうございます。

白澤社は本日より通常通りの営業を始めました。

今年(2023)は卯年、ウサギさんのように耳聡く、用心深く、いざという時にはピョンと跳ねるようにできたらいいなと願っています。

白澤社は本年も、人文・社会のジャンルで出版活動に取り組んでまいります。

どうかよろしくお願いいたします。

 

私ども白澤社の刊行物については白澤社ホームページをご覧ください。↓

白澤社 (hakutakusha.co.jp)

「白澤社」という社名の由来については、こちらの記事もご覧ください。↓

https://hakutakusha.hatenablog.com/entry/20170120/1484899180

本年もより一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

 

2022仕事納め

白澤社は今日で仕事納めです。

ホームページ白澤社 (hakutakusha.co.jp)に社長が書いておりますように、年明け4日まで正月休みとし、5日から通常の営業を再開します。

今年は、旧正月まではまだ丑年!の掛け声の下、結局バレンタインデイ近くまで引っ張って『クダン狩り』(東雅夫編著)の刊行記念イベントを強行したり、今年こそ選択的夫婦別姓制度実現を!と怪気炎をあげて『事実婚夫婦別姓社会学』(阪井裕一郎著)の改訂新版を出したり、あんな面白いもの他社さんがやらないならうちがやりますよと『江戸の残映──綺堂怪奇随筆選』(岡本綺堂 著/東雅夫 編)を突貫工事で刊行したり、そのほとぼりもさめぬうちから『最小の結婚―結婚をめぐる法と道徳』(E・ブレイク著・久保田裕之監訳)の可能性を広げる『結婚の自由──「最小結婚」から考える』を出したりと、ふだんおとなしい小社にしてはずいぶんがんばったものだと思います。

来年も今これが面白いと思う本の出版に精いっぱい取り組んでまいります。

それでは、よいお年をお迎えください。

 

ニッチだけどすごく深い『結婚の自由』が『週刊エコノミスト』で紹介

新刊『結婚の自由――「最小結婚」から考える』(植村恒一郎、横田祐美子他著)が『週刊エコノミスト2023.12/27・1/3合併号』(毎日新聞社)の評論家・荻上チキさんによる「読書日記」で紹介されました。

荻上チキさんはまず「このコーナーで以前ベタぼめした、エリザベス・ブレイク『最小の結婚』に、複数分野の研究者が応答する一冊。ニッチに見えるかもだけど、すごく深い一冊だよ!」と書き出して、次のように紹介してくださいました。

「人との親密性を築く手段は、本来は多様。でも現状の結婚制度などは、主に異性間で行われる上、性愛は友情より尊重され、永続的・排他的であるべきだという「性愛規範性」が強調される。そのためいろいろな人を苦しめてるよ、と論じたブレイクに、「そうそう」「でもさ」と応じる緊張感がよい。」(『『週刊エコノミスト2023.12/27・1/3合併号』、67頁)

週刊エコノミスト』さんのサイト→https://www.weekly-economist.com/

荻上チキさん、ありがとうございます。「すごく深い一冊だよ!」「緊張感がよい」と高評してくださり、とてもうれしいです。

ニッチだけどすごく深い『結婚の自由――「最小結婚」から考える』(植村恒一郎、横田祐美子他著)は、全国の主要書店で好評発売中です。

店頭在庫をネットで確認できるサイトもあります。

紀伊國屋書店さんのサイト↓

詳細検索結果 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア (kinokuniya.co.jp)

ジュンク堂書店さんのサイト↓

白澤社の書籍一覧 - honto

[書 名]結婚の自由

[副書名]「最小結婚」から考える

[著 者]植村恒一郎、横田祐美子、深海菊絵、岡野八代、志田哲之、阪井裕一郎、久保田裕之

[頁数・判型]四六判並製、256頁

[定 価]2500円+税

ISBN978-4-7684-7991-9 C0036 ¥2500E

結婚への自由か?結婚からの自由か? ブレイクの最小結婚論を手かがりに哲学、人類学、政治学社会学の視点から結婚の未来を構想する。

クリスマスにぴったりの2冊

もうすぐクリスマスですね。プレゼントはお決まりですか?

本もすてきな贈り物になります。

 小社の新刊『結婚の自由――「最小結婚」から考える』はいかがでしょうか。

カラフルな装幀に心が華やぎます。

内容も哲学・人類学・政治思想・社会学と多岐にわたる執筆陣が結婚についての議論を繰り広げるにぎやかなものです。

内容の充実度に比してお値段もお手頃価格とのご評判をいただいております。

本のよいところは、本の価値はお値段では決まらないところです。

プレゼント選びのセンスに自信のない方に最適なチョイスと言えるでしょう(当社比)。

結婚の自由 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)

 

もう少し渋めのがいい? それならこちら『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』があります。

赤穂浪士の討ち入りに思いをはせながら葱鮪か鮟鱇汁をつついて過ごす年の瀬、時代劇ファンには渋すぎるくらい渋い(当社比)と喜ばれるでしょう。

江戸の残映 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)

 

『結婚の自由――「最小結婚」から考える』と『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』は、全国の主要書店で好評発売中です。

店頭在庫をネットで確認できるサイトもあります。

紀伊國屋書店さんのサイト↓

詳細検索結果 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア (kinokuniya.co.jp)

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『小説推理1月号』で『江戸の残映』紹介

小社刊『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』の編者・東雅夫さんが雑誌『小説推理1月号』(双葉社)で取り上げてくださいました。

『小説推理』誌の詳しい目次などはこちら↓

小説推理 2023年1月号 | 双葉社 公式 (futabasha.co.jp)

東さんは、「今月のベスト・ブック」欄で、ピエール・マッコルラン『北の橋の舞踏会/世界を駆けるヴィーナス』(国書刊行会)、松村進吉『丹吉』(KADOKAWA)、皆川博子『書物の森の思い出』(日下三蔵編/河出書房新社)と並べて『江戸の残映』を紹介してくれました。

同誌より該当箇所を抜粋いたします。

 十月十五日は、モダン・ホラーの大いなる先覚者・岡本綺堂の記念すべき百五十回目の生誕日だった。岡山の勝央美術文学館では、小中学生を対象にした怪談コンクール(すごいハイレベル!)の贈賞式と合わせて、記念式典が盛大に開催された。

 生誕百五十年記念出版の第三弾となる『江戸の残映 綺堂怪奇随筆傑作選』(白澤社)も、担当編集者の驚異的な、渾身の頑張りのおかげで無事、式典開催に間に合わせていただきありがたきかぎり。本書は、綺堂先生が大好きなおばけ話を中心にセレクトされた初の一巻本選集、なのだが、巻頭には何故か、おばけとは無縁な磯部温泉に由来する「磯部の若葉」「磯部のやどり」の両篇が収められている。群馬県の磯部は、綺堂が気に入って、大正期に頻繁に滞在した名湯で、多くの代表作が、この地で執筆されている。今回収録の両篇は、地元ゆかりの〈赤穂浪士になれなかった男〉大野九郎兵衛の伝承にまつわる作品で、その凝縮された文体が見事。綺堂一流の語り口を満喫できること請合の名品である。

 お得意の江戸おばけ話は言わずもがな、人形愛に満ちた佳品や迫真の震災話など人間綺堂の魅力を知るのに最適の一巻と信ずる。(『小説推理1月号』199頁より)

少々、担当編集者を誉めすぎかなと思います。担当がガラにもなく張り切っていたのは『クダン狩り』の刊行が遅れに遅れたお詫びのつもりなのでしょう。

そもそも岡本綺堂生誕百五十年記念出版が翌年になったら笑いものです。間に合わせて当然。

「人間綺堂の魅力を知るのに最適の一巻」の詳細はこちら↓

江戸の残映 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)

 

東雅夫さんの新著『文豪と怪奇』

小社刊『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』の編者・東雅夫さんの新著『文豪と怪奇』(角川書店)が発売されたと聞いて、『江戸の残映』のサイン本を扱ってくださっている芳林堂書店高田馬場店を訪ねました。

「文豪と怪奇」 東 雅夫[文芸書] - KADOKAWA

『江戸の残映』(東雅夫さんサイン本)のとなりにあるのが、先ごろ発売されたばかりの東雅夫さんの『文豪と怪奇』(角川書店)です。

芳林堂書店高田馬場店にて(12/06許可を得て撮影)

実は、来る12/11(日)に東京・神保町のPASSAGEにてこの本の刊行記念イベントが催されるので、それまで待とうと思っていたのですが現物を見たら辛抱たまらず、つい買ってしまいました。

東雅夫┃O.Z.N.(おばけずきネットワーク)さんはTwitterを使っています: 「高遠先生も棚主の、神保町の書店Passageさんで、12月11日に『文豪と怪奇』(角川書店)の発売記念イベントを開催します。開店時間いっぱい、朗読などのパフォーマンスやミニ・トーク、サイン会など盛り沢山でおこないますので、文豪や怪奇に関心ある向きは是非お運びください! 日付直しました!」 / Twitter

さて、内容はと言いますと、泉鏡花芥川龍之介夏目漱石小泉八雲小川未明岡本綺堂佐藤春夫林芙美子太宰治澁澤龍彦という錚々たる顔ぶれもさることながら、ミニ・アンソロジー(解題付き)有り、「おばけずき読書の指針」と題したミニ評伝有りと、実にいたれりつくせりの構成が東雅夫さんの旺盛なサービス精神を具現したかのような一冊です。

楽しめること間違いなし。おばけずきなら買ってご損のない本です。

なお、12/11(日)に『文豪と怪奇』刊行記念イベントが催される神保町PASSAGEさんのサイトはこちら↓

PASSAGE by ALL REVIEWS | 世界一の本の街・神保町のシェア型書店

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