白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

名物うばが餅

百物語グルメの第二弾は「うばが餅」です。
『新選百物語』巻二の第二話「鼠にひとしき乳母が乳房」の冒頭で、江州草津滋賀県草津市)の名物として、うばが餅が紹介されています。
誰が言いだしたのか、この餅を食べると閻魔大王が生前の罪を一つ取り消してくれるということで、老若男女がもてはやしたとあります。
そんな有り難いものなら一度味わってみたいと思いましたが、残念ながら小社のある東京都では扱っているお店がありません。
そこで、製造元の、お菓子処うばがもちやさんから取り寄せました。
お菓子処うばがもちやさん のホームページ↓
http://www.ubagamochiya.jp/

注文方法も上記ホームページにあります。

届きました!うばがもち!

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てっぺんに白い飾りをつけたかわいらしいあんころ餅です。
こしあんのなめらかな舌触り、もちもちした小餅の食感を楽しむと、素朴ながら上品な甘みが口に広がりました。

うばが餅のご当地江州草津を舞台に、乳母を悩ます化物を、力持ちの大島官左衛門が退治する「鼠にひとしき乳母が乳房」は、『新選百物語―吉文字屋怪談本 翻刻・現代語訳』』(監修=篠原進/翻刻・注・現代語訳=岡島由佳)で読むことができます。