白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

FRIDAYデジタルに『新敬語「マジヤバイっす」』の中村桃子さん登場!

『FRIDAYデジタル』誌(2020年10月27日付)に小社刊『新敬語「マジヤバイっす」―社会言語学の視点から』(白澤社・定価2200円+税)の著者・中村桃子さんが登場しました。

井出千昌さんによる「テレビCMで長澤まさみが言う「これっす」は敬語か否か」と題されたインタビュー記事です。↓

https://friday.kodansha.co.jp/article/142145

この記事で特筆すべきなのは、井出さんが「〝ス体〟は新しい言葉づかいではなく、1954年10月12日の『朝日新聞』に掲載された『サザエさん』にも登場している」ことをきちんと押さえてくれていることです。

このことは『新敬語「マジヤバイっす」』(定価2200円+税)第1章冒頭に書いてあるのですが、案外読み飛ばす人が多いようで、自分の若い頃にはこんな言葉遣いはなかったというような感想(物忘れ?)も目にするものですから、たいへんうれしく思いました。

紹介続々の『新敬語「マジヤバイっす」』は、定価2200円+税で好評発売中です。

なお、大手ネット書店アマゾンさんでは、少なくとも昨日から、

単行本 ¥4,000

新品 ¥4,000

との表示が出ていますが、これは明らかな誤りです。

『新敬語「マジヤバイっす」』は、定価2200円+税で、一般の書店でも、他のネット書店でも発売中です。

紀伊國屋書店さんのサイト↓

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784768479797

hontoさんのサイト↓

https://honto.jp/netstore/pd-book_30187724.html

 アマゾンさんには昨日より訂正をお願いしておりますが、本日になっても、いまだ訂正されていないのでここで読者の皆様にご注意申し上げる次第です。

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『婦人公論』に『新敬語「マジヤバイっす」』の中村桃子さん登場!

婦人公論』誌に小社刊『新敬語「マジヤバイっす」―社会言語学の視点から』の著者・中村桃子さんが登場しました。

ただ今発売中の『婦人公論』11/10号の「対談」コーナーに、芸人・日本語講師のサンキュータツオさんとの対談が掲載されています。

〈正しい日本語なんてない〉

サンキュータツオ×中村桃子

若者言葉の「ッス」は新しい敬語です

 同記事(構成・玉居子泰子氏)のリード文を抜粋いたします。

「いいっすね」「そうっすか」「マジヤバイっす」――

新しい言葉や表現がどんどん生み出される一方で、こうした言葉を不快に思う人もいるだろう。社会言語学者の中村桃子さんと、芸人であり大学講師も務めるサンキュータツオさんに、新語が生まれる背景や社会的な意味、面白さについて語ってもらった。 

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今、書店店頭に並んでいます。イラスト入りの楽しい対談をお楽しみください。

婦人公論』さんのサイト↓

https://fujinkoron.jp/articles/-/2736

婦人公論』さん、ありがとうございました。

書評続々の『新敬語「マジヤバイっす」』は、定価2200円+税で好評発売中っす。

こんなに書評が出るなんて、マジパネえっす。

新刊『ケアするのは誰か?』のタイトルについて

翻訳書のタイトルをどうするかは悩ましい問題です。

好評発売中の新刊『ケアするのは誰か?』の原題は「Who Cares?」です。直訳しただけじゃないのか?と思われるかもしれませんが、実はそうではないのです。

原題「Who Cares?」に込められたニュアンスを、訳者の岡野八代さんが「ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)」のサイトに書いているので抜粋します。

「2020年2月以降迷走し、いまなおおそらく迷走している日本でのコロナ対策のなかで、この国の総理大臣の唯一といってよい決断が、科学的根拠も法的根拠ものないままに突然公表された、小中高の全国一斉休講の要請でした。そのことを振り返ってみても、この国の政治を動かす者/ 権力者たちは、〈ケアするのは誰か? Who Cares?〉という問いかけとともに、社会を考えようとしていないことが、白日の下にさらされました。それどころか、〈自分が知ったことではない Who Cares?〉と、子育て・教育・介護・看護といったケア・ワークは、誰かがしてくれているのだと、固く信じて疑わない人たちが、日本の社会のケア配分とその価値づけを牛耳っているのです。」https://wan.or.jp/article/show/9199

 つまり、「Who Cares?」という英語には「ケアするのは誰?=自分の知ったことではない」というニュアンスがあるのです。

原著者のトロントさんは「Who Cares?」の慣用表現を逆手にとって、「ケアするのは誰?=自分の知ったことではない→それでいいのか?」というニュアンスをこの文に込めたのです。

岡野八代さんはツイッターでこうつぶやいています。

「おれカンケーねー」というタイトルでは、トロントさんの訴えは伝わりませんものねぇ。是非このタイトルに込められた批判力を手に取って感じて欲しいでふ。」https://twitter.com/yot07814/status/1319229701445935105

そこで字義通りの『ケアするのは誰か?』が邦題に選ばれたわけです。

タイトルだけでも興味深い『ケアするのは誰か?』は全国の主要書店で好評発売中でふ。

新刊『ケアするのは誰か?』の書誌データは次の通りです。

[書 名]ケアするのは誰か?

[副書名]新しい民主主義のかたちへ

[著 者]ジョアン・C・トロント[著]/岡野八代[訳・著]

[頁数・判型]四六判並製、160頁

[定 価]1700円+税

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新刊『ケアするのは誰か?』好評発売中!

新刊『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(ジョアン・C・トロント著/岡野八代訳・著)の書店店頭での販売が先日より始まりました!

ジュンク堂池袋本店人文担当さんのツイッターより。↓

https://twitter.com/junkuike_jinbun/status/1318423804037656577

素敵な写真をあしらってくださいました!

さっそく、ランキング上位にも食い込んだようです!

書籍ランキング速報さんのツイート↓によれば、(10/20) 紀伊國屋書店 和書 社会ランキング11位!

https://twitter.com/a_ranking_news/status/1318769159237373953

(10/21 12時) Amazon 発売日ランキングチェック 政治入門ランキング 23位!

https://twitter.com/a_ranking_news/status/1318794823831232512

【10/22加筆】

 

新刊『ケアするのは誰か?』の書誌データは次の通りです。

[書 名]ケアするのは誰か?

[副書名]新しい民主主義のかたちへ

[著 者]ジョアン・C・トロント[著]/岡野八代[訳・著]

[頁数・判型]四六判並製、160頁

[定 価]1700円+税

ISBN978-4-7684-7982-7 C0031 ¥1700E

【著者・訳者】

ジョアン・C・トロント(Joan C. TRONTO)

1952年生まれ。ニューヨーク市立大学大学院およびハンターカレッジ政治学教授、ミネソタ大学政治学教授を経て、現在は両大学名誉教授。専門は、フェミニズム政治理論。

著書に、Moral Boundaries: A Political Argument for an Ethic of Care (Routledge, 1993), Caring Democracy: Markets, Equality, and Justice (New York: New York University Press, 2013)など。本書収録のWho Cares? How to Reshape a Democratic Politicsは、ブラウン民主主義賞受賞記念講演録である。

 ■岡野八代 (おかの やよ)〔訳・著〕

1967年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専攻は、西洋政治思想、フェミニズム理論。

主な著書に『法の政治学──法と正義とフェミニズム』(青土社)、『シティズンシップの政治学──国民・国家主義批判』(増補版、白澤社)、『フェミニズム政治学──ケアの倫理をグローバル社会へ』(みすず書房)。訳書にエヴァ・キティ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(監訳、白澤社)、アイリス・ヤング『正義への責任』(共訳、岩波書店)など。

  【目次】

訳者まえがき

第1章 ケアするのは誰か?──いかに、民主主義を再編するか(ジョアン・C・トロント/岡野八代 訳)

第2章 民主主義の再生とケアの倫理──ジョアン・トロントの歩み(岡野八代)

第3章 ケアの倫理から、民主主義を再起動するために(岡野八代)

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『AERA』誌で『新敬語「マジヤバイっす」』紹介

本日刊行の『AERA』2020年10月26日号で、好評新刊『新敬語「マジヤバイっす」―社会言語学の視点から』(中村桃子著)が紹介されました。

同誌のトレンド欄に「余韻と軽さが使えるっす」というタイトルで『新敬語「マジヤバイっす」』の著者・中村桃子さんへのインタビューを軸に、さらに同書で取り上げられたCМの制作関係者へのインタビューもまじえて、『AERA』編集部の石田かおるさんが「あざっす」「無理っす」「うまいっす」などの新敬語「っす言葉」が広がる理由についてまとめてくれています。

ユーモラスなイラストと「っす」言葉が使われたCМの写真を配した誌面も楽しい。

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AERA』2020年10月26日号(p68-p69)

AERA』発行元・朝日新聞出版さんのサイト↓。

https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22302

AERA』編集部石田かおるさん、ありがとうございました。

 

新刊『ケアするのは誰か?』出来!

新刊『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(ジョアン・C・トロント著/岡野八代訳・著)が出来あがってまいりました! 出来たての新しい本の香りを思い切り吸い込むと、なんとなく秋の香りがいたします。

本書は、〈ケアに満ちた民主主義〉を訴えてきた米国のフェミニスト政治学トロントの講演録を訳出。トロントの主張する「フェミニスト的なケアの民主的倫理」が、なぜより善く生きる社会への変革なのか? 日本のフェミニスト政治学者である訳者が、ていねいに解説します。ケアに満ちた社会を目指す政治理論入門。

ジョアン・C・トロント著/岡野八代訳・著『ケアするのは誰か?』は今週末頃から全国の主要書店で発売される予定です。

 

新刊『ケアするのは誰か?』の書誌データは次の通りです。

[書 名]ケアするのは誰か?

[副書名]新しい民主主義のかたちへ

[著 者]ジョアン・C・トロント[著]/岡野八代[訳・著]

[頁数・判型]四六判並製、160頁

[定 価]1700円+税

ISBN978-4-7684-7982-7 C0031 ¥1700E

 

【著者・訳者】

ジョアン・C・トロント(Joan C. TRONTO)

1952年生まれ。ニューヨーク市立大学大学院およびハンターカレッジ政治学教授、ミネソタ大学政治学教授を経て、現在は両大学名誉教授。専門は、フェミニズム政治理論。

著書に、Moral Boundaries: A Political Argument for an Ethic of Care (Routledge, 1993), Caring Democracy: Markets, Equality, and Justice (New York: New York University Press, 2013)など。本書収録のWho Cares? How to Reshape a Democratic Politicsは、ブラウン民主主義賞受賞記念講演録である。

 ■岡野八代 (おかの やよ)〔訳・著〕

1967年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専攻は、西洋政治思想、フェミニズム理論。

主な著書に『法の政治学──法と正義とフェミニズム』(青土社)、『シティズンシップの政治学──国民・国家主義批判』(増補版、白澤社)、『フェミニズム政治学──ケアの倫理をグローバル社会へ』(みすず書房)。訳書にエヴァ・キティ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(監訳、白澤社)、アイリス・ヤング『正義への責任』(共訳、岩波書店)など。

 【目次】

訳者まえがき

第1章 ケアするのは誰か?──いかに、民主主義を再編するか(ジョアン・C・トロント/岡野八代 訳)

第2章 民主主義の再生とケアの倫理──ジョアン・トロントの歩み(岡野八代)

第3章 ケアの倫理から、民主主義を再起動するために(岡野八代)

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『鬼滅の刃』にはまっています

営業担当は最近、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴作、集英社)にはまっています。

版元・集英社さんの公式サイト↓

https://www.shonenjump.com/j/rensai/kimetsu.html

累計一億部を突破したというこの漫画の魅力については、もはや言葉を費やす必要もないでしょう。

物語の中で、とくに印象に残った場面を紹介します。

弱肉強食が自然の摂理だと傲慢に言い放つ宿敵・猗窩座(あかざ)に対して、主人公・竈門炭治郎は次のように説きます。

鬼滅の刃』148話(単行本第17巻)より抜粋します。

「お前の言ってることは全部間違ってる」

 

「お前が今そこに居ることがその証拠だよ」

 

「生まれた時は誰もが弱い赤子だ」「誰かに助けてもらわなきゃ生きられない」

 

「お前もそうだよ 猗窩座」「記憶にはないのかもしれないけれど赤ん坊の時お前は」「誰かに守られ助けられ今生きているんだ」

 

この漫画の魅力として炭治郎の優しさが挙げられることがあります。

上の場面では、人間はケアされる存在だという、今年四刷となりました小社刊『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(エヴァ・フェダー・キテイ著、岡野八代・牟田和恵監訳)や、もうすぐ小社から刊行される『ケアするのは誰か?』(J・C・トロント著、岡野八代訳・著)にも通じる人間理解が表明されていて、炭治郎の優しさとはケアの精神に通じるものだなと感じ入った次第です。

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