白澤社ブログ

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新刊『ケアするのは誰か?』出来!

新刊『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(ジョアン・C・トロント著/岡野八代訳・著)が出来あがってまいりました! 出来たての新しい本の香りを思い切り吸い込むと、なんとなく秋の香りがいたします。

本書は、〈ケアに満ちた民主主義〉を訴えてきた米国のフェミニスト政治学トロントの講演録を訳出。トロントの主張する「フェミニスト的なケアの民主的倫理」が、なぜより善く生きる社会への変革なのか? 日本のフェミニスト政治学者である訳者が、ていねいに解説します。ケアに満ちた社会を目指す政治理論入門。

ジョアン・C・トロント著/岡野八代訳・著『ケアするのは誰か?』は今週末頃から全国の主要書店で発売される予定です。

 

新刊『ケアするのは誰か?』の書誌データは次の通りです。

[書 名]ケアするのは誰か?

[副書名]新しい民主主義のかたちへ

[著 者]ジョアン・C・トロント[著]/岡野八代[訳・著]

[頁数・判型]四六判並製、160頁

[定 価]1700円+税

ISBN978-4-7684-7982-7 C0031 ¥1700E

 

【著者・訳者】

ジョアン・C・トロント(Joan C. TRONTO)

1952年生まれ。ニューヨーク市立大学大学院およびハンターカレッジ政治学教授、ミネソタ大学政治学教授を経て、現在は両大学名誉教授。専門は、フェミニズム政治理論。

著書に、Moral Boundaries: A Political Argument for an Ethic of Care (Routledge, 1993), Caring Democracy: Markets, Equality, and Justice (New York: New York University Press, 2013)など。本書収録のWho Cares? How to Reshape a Democratic Politicsは、ブラウン民主主義賞受賞記念講演録である。

 ■岡野八代 (おかの やよ)〔訳・著〕

1967年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専攻は、西洋政治思想、フェミニズム理論。

主な著書に『法の政治学──法と正義とフェミニズム』(青土社)、『シティズンシップの政治学──国民・国家主義批判』(増補版、白澤社)、『フェミニズム政治学──ケアの倫理をグローバル社会へ』(みすず書房)。訳書にエヴァ・キティ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(監訳、白澤社)、アイリス・ヤング『正義への責任』(共訳、岩波書店)など。

 【目次】

訳者まえがき

第1章 ケアするのは誰か?──いかに、民主主義を再編するか(ジョアン・C・トロント/岡野八代 訳)

第2章 民主主義の再生とケアの倫理──ジョアン・トロントの歩み(岡野八代)

第3章 ケアの倫理から、民主主義を再起動するために(岡野八代)

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