白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

ハロウィンに『復元白沢図』

今日10/31はハロウィンの日ですね。
気の早い人たちが先週末からお化けの扮装でぞろぞろ歩いているそうですが、お化けがたくさんといえば、『白澤圖』です(強引?)。
雑誌『鍼灸OSAKA』130号に、小社刊『復元白沢図―古代中国の妖怪と辟邪文化』の著者・佐々木聡さんの「神獣白沢と治病祈願」が掲載されております。
鍼灸OSAKA』の版元・森ノ宮医療学園出版部さんのサイトはこちら↓
https://book.morinomiya.ac.jp/
鍼灸OSAKA』誌はタイトルの通り、鍼灸治療の専門誌で、130号の特集は「私の得意穴」だそうです。
鍼灸師の皆さんがそれぞれ得意とするツボとその効能について書いておられます。
佐々木聡さんの論考は、「もう一つの医療の歴史」と題された連載の第2回目。
白沢文物が東洋医学と関連づけられていくプロセスについて、江戸時代に流行した〈白沢の図〉を示しながら書いておられます。
幻の書物『白沢図』は、もとは辟邪(邪なものを避ける)の書として広まり、やがて神獣白沢を描いた絵図が病魔退散のアイテムとなっていったわけです。
ところで、ハロウィンももとは悪霊退散を願う祭事だったそうです。
ハロウィンの日に『復元白沢図』をご紹介するのも、まんざらご縁がないわけでもないということにさせていただきます。

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西日本新聞で『教育勅語の戦後』紹介

2018/10/29付 西日本新聞夕刊で長谷川亮一著『教育勅語の戦後』が紹介されました
https://www.nishinippon.co.jp/nlp/book_new/article/461256/
該当箇所を抜粋させていただきます。

 

 1890年発布の教育勅語は文語で書かれた。戦後には複数の口語訳がある。近現代史研究者の著者は両者を比較。「国体」「皇運」といった言葉が口語訳では改変・削除され、意味が変わっていることを明らかにする。近年の「教育勅語復活論」もこれらの“誤訳”に基づいていると指摘している。

 

西日本新聞さん、ありがとうございました。

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第28回神保町ブックフェスティバル

昨日は神保町ブックフェスティバルに行ってきました。
昨夜はハロウィンということで、渋谷あたりはたいそうな人出だったそうですが、こちらも負けてはいません。
本の街神保町も夕方になると、「もう今日だけ!半額の半額っ!」なんていう声も響いて、たいへんなにぎわいでした。

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小社は、神保町ブックフェスティバルには出店していませんが、協賛広告(10/26付東京新聞朝刊掲載)に出広しています。
テーマは「江戸・東京の本」ということでしたので、〈江戸怪談を読む〉シリーズの最新刊『牡丹灯籠』をご紹介しました。

「ほら、今夜も下駄の音が。
牛込軽子坂下の旗本の娘お露と根津清水谷の浪人新三郎は亀戸梅屋敷近くで恋に落ちて…。
幕末から明治にかけて三遊亭円朝により創りだされた怪談落語を中心に、江戸時代に幾度もリメイクされた死霊の恋物語を多角的に読み解く。」
神保町では、東京堂書店さん、三省堂書店さんでお取り扱いいただいております。

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なお、神保町ブックフェスティバルは昨日で終わりましたが、神田古本まつりは、11月4日(日)まで続きます。↓
http://jimbou.info/news/furuhon_fes_index.html本の街の熱気はまだまだ続きます。

『教育勅語の戦後』まえがき

好評発売中の『教育勅語の戦後』(長谷川亮一著)のまえがき(「少し長いまえがき──教育勅語「口語訳」の怪」)をご覧いただけます。
6ページある「少し長いまえがき──教育勅語「口語訳」の怪」は、著者と「口語訳」との出会いから、本論で詳細に論じられる「戦後における教育勅語の扱われ方」の何が問題なのかについて、明快に語る読み物になっています。
下記のURLをクリックしてください。↓
https://indd.adobe.com/view/ab945c06-ca1e-47b0-8661-d407be4c793a
なお同書の書誌データは以下の通りです。
[書 名]教育勅語の戦後
[著 者]長谷川亮一
[頁数・判型]四六判並製、304頁
[定 価]3200円+税
ISBN978-4-7684-7973-5

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『教育勅語の戦後』目次

好評発売中の新刊『教育勅語の戦後』(長谷川亮一著)の目次(小見出し含む)をご覧いただけます。
下記のURLをクリックしてください。↓
https://indd.adobe.com/view/a29bd590-43a0-4ffd-a44d-9add2ea59b35
なお同書の書誌データは以下の通りです。
[書 名]教育勅語の戦後
[著 者]長谷川亮一
[頁数・判型]四六判並製、304頁
[定 価]3200円+税
ISBN978-4-7684-7973-5

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教育勅語の戦後』は全国の主要書店で発売中です。

長谷川亮一『教育勅語の戦後』刊行

このたび白澤社では、長谷川亮一著『教育勅語の戦後』を刊行いたしました。
明日頃から全国の主要書店で発売される予定です。

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新刊『教育勅語の戦後』概要

[書 名]教育勅語の戦後
[著 者]長谷川亮一
[頁数・判型]四六判並製、304頁
[定 価]3200円+税
ISBN978-4-7684-7973-5

 

内容

失効したはずの「教育勅語」、その「口語訳」にはおかしな点が多い。
戦後、普及するためとして作られた「口語訳」は、一人称と二人称を取り違えたり、天皇に関する言葉がほぼ「国」に置き換えられたりしている。しかもこの“誤訳”を広めているのは、教育勅語を賛美する側らしい。
近代史研究者である著者は、戦後普及した口語訳を徹底的に調べあげ、誤訳の流布した経緯に迫った。
本書では、文部省公式の英訳、一九四〇年に公表された文部省図書局による解釈と、戦後作られた口語訳のうち、もっとも普及したと思われる国民道徳協会訳のほか、明治神宮が頒布にかかわった二つの訳文(村尾次郎訳と明治神宮崇敬会訳)を中心に各種口語訳を検討。
原文と逐条的に比較することで、何がどのように別の言葉に置きかえられ、何が訳されていないか、それによって何が語られているのかが明確に浮び上がる。
本書は、「教育勅語」のさまざまな口語訳を比較するとともに、「教育勅語」の成立ちから戦後の誤訳流布まで、その受容の変遷をたどる、他に類を見ない「教育勅語」史である。

 

目次

少し長いまえがき──教育勅語「口語訳」の怪
第1章 教育勅語とは?
第2章 教育勅語とその口語訳を読む
第3章 「国民道徳協会訳」の来歴と流布
第4章 教育勅語の失効をめぐって
第5章 「教育勅語的なるもの」への欲望
あとがき
参考文献
〈附録1〉教育勅語の主な口語訳
〈附録2〉戦後の教育勅語関連文献目録

 

著者

長谷川亮一(はせがわ りょういち)
1977年千葉県生まれ。千葉大学大学院社会文化科学研究科(日本研究専攻)修了、博士(文学)。日本近現代史専攻。現在、千葉大学大学院人文公共学府特別研究員、東邦大学薬学部・千葉大学文学部非常勤講師。
著書に、『「皇国史観」という問題──十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策』(白澤社)、『地図から消えた島々──幻の日本領と南洋探検家たち』(吉川弘文館)、『近代日本の偽史言説──歴史語りのインテレクチュアル・ヒストリー』(共著、勉誠出版)、『徹底検証 教育勅語と日本社会』(共著、岩波書店)など。 

 

「白澤社ブログ」は「はてなブログ」へ移行しました

私ども白澤社では、これまで「はてなダイアリー」を利用して小社ブログを運営してまいりましたが、このたび「はてなブログ」に移行いたしました。
2011年1月より、おずおずと始め、2018年9月10日まで細々と続けてきた「はてなダイアリー」版・旧「白澤社ブログ」は、本日、2018年9月18日よりこの「はてなブログ」版・新「白澤社ブログ」として衣替えをいたしました。
旧ブログの記事も、すべて新「白澤社ブログ」に移行いたしました。
私ども白澤社については、こちらの記事をご覧ください。↓
https://hakutakusha.hatenablog.com/entry/20110128/1296200886
「白澤社」という社名の由来については、こちらの記事もご覧ください。↓
https://hakutakusha.hatenablog.com/entry/20170120/1484899180
今後もより一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。