白澤社ブログ

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『しんぶん赤旗』で『ケアするのは誰か?』紹介

しんぶん赤旗』2021年3月7日付朝刊の読書欄で、『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(J・C・トロント著/岡野八代訳・著)が紹介されました!

評してくださったのは医療経済学者の横山壽一さん(佛教大学社会福祉学部)、社会保障制度研究の専門家です。

「ケアの視点から政治を捉え直す」と題された記事の、冒頭としめくくりの文章を紹介します。

「 コロナ禍は生きるために本当に必要な労働は何か、それを担う人たちがどれほど正当な評価を与えられず、敬意も払われないでいるかを浮き彫りにした。人間は一人で生きていくことはできず、他者と関わり生を紡いでいく存在でありながら、日本はその労働を軽んじてきた。」

このあと横山さんは『ケアするのは誰か?』のテーマと内容を詳しく紹介してくださったうえで、次のように評してくださいました。

「 「ケアする民主主義」論は、ケアの視点から現代の社会構造全体に切り込む理論であり、それゆえに民主主義、政治の変革をも展望しうる内容を備えている。ケアの危機、性差別、民主主義の形骸化が一挙に噴き出してきた日本のいまを分析し、変革するための絶好の書である。」

「日本のいまを分析し、変革するための絶好の書」!

横山壽一さん、ありがとうございました。

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