梅雨かなと思う間もなく蒸し暑くなって、気分はすっかり夏です。夏といえば怪談。
今回は先月刊行されて話題になった川奈まり子さんの四谷怪談論をご紹介します。
題して、『眠れなくなる怪談沼 実話四谷怪談』。
版元講談社さんのサイト↓
『眠れなくなる怪談沼 実話四谷怪談』(川奈 まり子)|講談社BOOK倶楽部 (kodansha.co.jp)
書影もなかなか怖そうです。目の迷いでしょうか、帯のところに和装の女性の姿が写り込んでいませんか? え?あれは著者近影? そうでしたか、失礼いたしました。
現代の怪談実話ブームを牽引する川奈まり子さんが、江戸三大怪談のなかで最も有名な「四谷怪談」に挑む。これだけで怪談ファン(小社にも一人います)は大喜びです。
さらにうれしいことに、川奈さんは四谷怪談論執筆に際して、小社刊『実録四谷怪談―現代語訳『四ツ谷雑談集』』(横山泰子序、広坂朋信訳注)を存分に活用してくださっていることです。
『実録四谷怪談』は大人の事情がいろいろあって刊行までとても苦労した本でした。刊行時に序文を寄せてくださった横山泰子さんが「世界で十人くらいは喜ぶ人がいる」と慰めてくださったことは忘れられません。いま、こうして川奈さんの創造的解釈のお役に立ったことは感無量です。ぜひ、大勢の怪談ファンに読まれますよう、大いに期待しております。
小社の『実録四谷怪談』も好評発売中です。