白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

佐賀県郷土コレクション企画展「御家交代―虚像と実像」(1/20-3/12)のご案内

化け猫ファンの皆様に朗報です。

佐賀県立図書館と佐賀県立佐賀城本丸歴史館でとても興味深い企画展が開催されています。

公式HPに「そこに猫はいたか」という文句が躍るように、いわゆる「鍋島怪猫伝」の背景となった佐賀藩の藩主交代劇を、図書館では「御家交代の虚像―鍋島猫騒動―」、佐賀城本丸歴史館では「御家交代の実像―龍造寺から鍋島へ―」と題して展示を行い、文芸と史実の両面から立体的に照らし出す、実に興味深い構成となっています。

さらに、2月5日には、講談師・神田山緑師匠による「怪談・鍋島猫騒動」の実演も催されるとか。

その上、2月11日には高野信治氏(九州大学名誉教授)による歴史館ゼミナール「鍋島猫騒動―御家交代の物語化と怪異性―」も開講されるということで、化け猫の話をたっぷりと楽しめます。

講談とゼミナールは申込みが必要です。

詳しくは公式HPへ↓

https://www.sagalibdb.jp/event/

小社刊『〈江戸怪談を読む〉猫の怪』(横山泰子・早川由美ほか著)は、鍋島化け猫騒動の原型と考えられる『肥前佐賀二尾実記』の翻刻と現代語訳を収録しています。

猫の怪 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)

また、東雅夫編『江戸の残映―綺堂怪奇随筆選』には、寛永六年に佐賀藩の申し入れで化け猫騒動の芝居が中止となったエピソードを記した「猫騒動の怪談」が収録されています。

江戸の残映 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)