白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

『変容するシティズンシップ』が紹介されました

昨年末に、小社から刊行しました木前利秋・亀山俊朗・時安邦治編著『変容するシティズンシップ』が、このたび「出版ニュース」3月中旬号の「ブック・ストリート」欄で取り上げられました。
該当箇所を引用します。

シティズンシップとは「市民権」のことで、米国では国籍と同義であるが、英国では国籍と明確に区別している。本書は後者の英国用語法に則って論じるもので、冒頭、シティズンシップのコミュニティは国民国家とされたが、それをグローバルに広げるのか、あるいは地域コミュニティに限定するのかといったことや、社会的権利のようなナショナルな再配分をどうするのかが現代政治の課題になっていることを明らかにしていく。後半では、シティズンシップがコミュニティの外部におかれた人々からすると手が届かない特権とシティズンシップが一元化できない時代にきていることも示し、今後についてはギデンズ等の現代の社会理論に照らしながらグローバルレベルのシティズンシップを「諸権利を持つ権利」とすべきだと提唱する。

出版ニュース」さん、ありがとうございました。
なお、ただいま小社では、同書の姉妹編『葛藤するシティズンシップ』の刊行を準備中です。乞ご期待。