白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

『極楽の人数』が紹介されました

先日、小社から刊行しました菱木政晴『極楽の人数』が、このたび『図書新聞 第3050号』(2/11発売)で取り上げられました。
図書新聞さんの公式サイトはこちら↓
http://toshoshimbun.jp/books_newspaper/week_article.php

真宗信仰から「非戦と平等」を実践した高木顕明の思想がいま甦る――専修念仏の核心、南無阿弥陀仏の「社会批判としての信心」を読み解く
評者◆三輪智博
極楽の人数 高木顕明『余が社会主義』を読む
菱木政晴
発行‥白澤社/発売‥現代書館

紙面では三面の左上です。
『極楽の人数』は大逆事件で無実の罪をきせられ獄死した僧・高木顕明の思想を主題としたものですが、書評者の三輪智博さんはその時代背景を踏まえた上で、本書の内容を的確に紹介してくださっています。
さらに書評者の三輪さんは、「極楽と娑婆の往還こそ社会主義の実践と考えた顕明の思想」や、同時代の真宗僧侶で宗教哲学者である清沢満之の思想との対比に注目され、次のように評価しています。

顕明の『余が社会主義』の読解をとおして専修念仏の根本義を説き、社会実践としての宗教という課題に挑んだ本書は、顕明の再評価にとどまらない射程をもっている。

きっと著者の菱木さんも「そうや、そこなんや」と喜ぶのではないかと思います。
ていねいな書評、ありがとうございました。