小社でも『〈新版〉鬼神論』、『日本ナショナリズムの解読』、『歎異抄の近代』などでお世話になっている思想史家の子安宣邦先生からご新著『天皇論――「象徴」と絶対的保守主義』(作品社)をご恵贈いただきました。
本居宣長、津田左右吉を手掛かりに、近世から登場した天皇制の言説を丁寧に追いながら、現代天皇制の本質に迫る。日本思想史の大家、ライフワーク。
(版元・作品社さんの紹介サイトより→作品社|天皇論 (sakuhinsha.com))
本書は子安先生が2003年に大阪大学教授の職を定年で離れてから、大阪と東京で、およそ20年にわたって続けてこられた市民講座の最終年度の講義の記録でもあります。
子安先生の市民講座には小社担当も時々お邪魔しておりました。年齢も性別も職業もいろいろな市民たちが集まり、子安先生の講義を聴講した後は会場近くの居酒屋でわいわいと談論風発、そんな楽しい集まりでした(小社はもっぱら後半戦担当でしたが)。
ちなみに、小社からも間もなく子安先生の新刊『可能性としての東アジア』が刊行されます。韓国や台湾での子安先生の講演記録を集成した一冊です。作品社さんの『天皇論』と合わせてご一読ください。
【白澤社刊行の子安宣邦先生の本】
三木清遺稿「親鸞」 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)
歎異抄の近代 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)
日本ナショナリズムの解読 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)