白澤社ブログ

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【2025年2月10日】選択的夫婦別姓制への法改正に期待

婚姻時の夫婦同氏強制への問題が国連女子差別撤廃委員会によってたびたび指摘されてきましたが、2024年10月に四回目となる勧告が出されました。

「第9回報告に対する女子差別撤廃委員会最終見解(仮訳)(令和6年10月)
E. 主な懸念事項と勧告」より。

12. 委員会は、締約国が、条約第1条及び第2条、条約第2条に基づく締約国の中核的義務 に関する委員会の一般勧告第28号(2010年)、全ての女性及び女児に対するあらゆる形態の差 別を終わらせることについての持続可能な開発目標のターゲット5.1に従い、公的領域及び私 的領域における直接的及び間接的な差別の双方、並びに交差する形態の差別を対象とする女 性差別の包括的な定義を法律に組み込むよう勧告する。(中略)締約国に以下のとおり勧告する。
(a)女性が婚姻後も婚姻前の姓を保持できるようにするために、夫婦の氏の選択に関する法規 定を改正する。

内閣府 https://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_teppai/pdf/report_241030_j.pdf

選択的夫婦別姓への法改正にはテコでも動かない自民党が、昨年の総選挙で過半数割れとなり、一方、経団連経済同友会が選択的夫婦別姓制を求めています。また、昨年3月8日に札幌と東京で、第三次選択的夫婦別姓訴訟が起こされ現在係属中です。今後の国会の動きと別姓訴訟に注目です。
選択的夫婦別姓への反対・賛成の議論については、阪井裕一郎『〔改訂新版〕事実婚夫婦別姓社会学』で詳しく分析しています。この機会にぜひご一読ください。

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