白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

『歎異抄』と高木顕明

9月18日放映のNHKのテレビ番組「こころの時代」で高木顕明が取り上げられたようです(読者の方からのお問い合わせのお電話で知りました)。

シリーズ 歎異抄にであう 無宗教からの扉 (6)「慈悲の実践」 - こころの時代〜宗教・人生〜 - NHK

歎異抄」に流れる法然親鸞の教えの核心である「慈悲」。それはどう実践されうるのか。阿満さんはその思想を支えているのは第6条などに登場する絶対平等主義だとする。それゆえにその教えは、階級社会的秩序を求める政治権力と否応なく対じせざるを得ず、それが「歎異抄」の付録にある法然親鸞の「流罪の記録」と結びつく。さらに明治期“大逆事件”に連座し絶命した和歌山新宮の僧侶・高木顕明の生き方を道標に考えてゆく。

9月24日には再放送もあるようです。番組については上掲放送局のサイトをご覧ください。

高木顕明については、小社では菱木政晴著『極楽の人数――高木顕明『余が社会主義』を読む』を刊行しております。高木顕明の遺した文章『余が社会主義』も全文掲載されています。

極楽の人数 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)

また、番組で取り上げられた親鸞歎異抄』については子安宣邦著『歎異抄の近代』、三木清親鸞論・『歎異抄』論については子安宣邦著『三木清遺稿「親鸞」――死と伝統について』もぜひご一読ください。

歎異抄の近代 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)

三木清遺稿「親鸞」 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp)