本日発売の『図書新聞』6569号に、東雅夫編著『クダン狩り──予言獣の影を追いかけて』の書評が掲載されました。評者は朝里樹さん。
「底知れぬ恐ろしさと魅力」という見出しで本書の魅力を紹介してくれました。冒頭の部分から引用します。
「「クダン」とは漢字で「件」と書く。人偏に牛と記すその名前が表すのは、人間の頭と牛の体を持った妖怪だといわれている。まれに牛から生まれることがあり、疫病や農作、戦争などについて予言し、数日で死ぬ。その予言は必ず当たる、などと語られる妖怪である。また自分の絵を家に張っておけば災厄を免れることができる、などと言ったという話もある。
本書は著者である東雅夫氏が、そんな人面牛身の妖獣、件、そして件に関連する現代の怪談「牛の首」や「牛女」などに迫った記録の集大成である。」
このように朝里さんは本書のテーマ「クダン(件)」の説明をしてから本書の内容を詳しく紹介してくださいました。
そして、「「クダン狩り」を志す人々に多大な影響を与えることになるであろう」という「予言」でしこの書評はしめくくられています。
評者の朝里樹さんは、言わずと知れたあの『日本現代怪異事典』(笠間書院)の編者。
もちろん「クダン」も「牛の首」も「牛女」も同事典に載っています。
朝里さん、ありがとうございました。
ちなみに、この書評が掲載されている『図書新聞』6569号には、伊藤慎吾・氷厘亭氷泉編『列伝体・妖怪学前史』勉誠出版の書評(評者・廣田龍平氏)も掲載されているという、お化け好きには記念碑的な号になっております。
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