白澤社ブログ

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長谷川亮一『教育勅語の戦後』が『教育学研究』誌で紹介


長谷川亮一著『教育勅語の戦後』が日本教育学会機関誌『教育学研究』第86巻第1号で紹介されました。
紹介してくださったのは、教育学者(教育史)の米田俊彦さん(お茶の水女子大学)です。
米田さんは、「本書を読み、紹介者は、教育勅語に戦後史が脈々と存在していた事実についての認識をもつに至った」と書き出され、本書が時事的な関心からではなく2000年以来の著者の関心の結実した「外見も内容も重厚」な一冊であることを指摘したうえで、本書の内容を章ごとに詳しく紹介してくださいました。
また、米田さんは本書の内容を紹介されたあと、最後に「本書によって明らかにされた事実は、まさに教育勅語の戦後史である」と評してくださると同時に、「本書には重要な論点が提示されている」と指摘したうえで、次のように締めくくられています。
「徳目の復活は国体論の復権を狙っているのか、それとも道徳教育にとどまるのか、戦前・戦後に大きくまたがる重要な問題を具体的な事実をもって考えさせてくれる作品である。」
ありがとうございました。

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