白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

企画決定まで

前回に続き、新刊・岸見一郎著『三木清『人生論ノート』を読む』の編集こぼれ話です。

さて、岸見一郎さんと小社のあいだで、どのような議論があって三木清『人生論ノート』をとりあげることに決まったのか。
ここに紆余曲折や思わぬ偶然の一つもあれば面白おかしく脚色してお話することもできたのですが…、現実とは残酷なものです。
小社から「『人生論ノート』を題材にして一冊にしたらどうでしょう」と提案すると、岸見さんは「いいですね、やりましょう」と間髪を入れずに即答。
これで決まっちゃいました。ほんとうです。
岸見さんと小社とは十年来のおつきあいなので阿吽の呼吸でといえばそれまでですが、それにしてもこれだけではなんのエピソードにもなりませんね。
このように企画決定まではスムーズに進みましたが、『人生論ノート』は決して扱いやすいテキストではありませんでした。
編集作業をめぐる困難はその後に起きたのです。
その話はまた次の機会に。