白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

「法蔵館書店ニュース」で『極楽の人数』『歎異抄の近代』紹介

法蔵館書店ニュース」3月号で、菱木政晴著『極楽の人数』、子安宣邦著『歎異抄の近代が紹介されました。
法蔵館さんといえば、創業400年と伝えられる出版界でも老舗中の老舗。特に仏教書では出版・販売ともに長い歴史と蓄積をお持ちの、業界の長老的存在です。その法蔵館さんの広報誌に取り上げていただいたことは新興零細の小社にとってはまことに光栄の至りに存じます。
法蔵館書店ニュース」3月号はネットでもご覧いただけます。↓
http://www.hozokan.co.jp/cgi-bin/hzblog/sfs6_diary/1762_1.pdf
「特集1:今、近代仏教が面白い!―近代真宗史のオススメ本」というコーナーで、平楽寺書店さん、永田文昌堂さん、山川出版社さん、法蔵館さんといった、大先輩方のご本と並んで、しかも二点も小社刊行物が紹介されているのはおそれ多いくらいです。
該当箇所を抜粋させていただきます。
菱木政晴『極楽の人数』

日露戦争期に非戦論を説き、やがて大逆事件連座した真宗大谷派僧侶の高木顕明。著者は、高木が日露戦争下で執筆した「余が社会主義」ととことん向き合い、著者一流の信と社会批判の眼差しから読み解いていく。著者は、念仏の実践を「社会主義」だと表現した高木に、親鸞思想の核心を見出していく。

子安宣邦歎異抄の近代』

近代日本の知識人は、なぜか親鸞や『歎異抄』について論じたがるようだ。彼らは一体どのように親鸞を理解し、どのように『歎異抄』を読んだのか。本書はそうした関心に立ち、戦前から戦後に活躍した仏教者、文学者、哲学者、そして神学者における信の思想体験を読む試みである。

推薦してくださったのは、近代仏教研究者の近藤俊太郎さんです。近藤俊太郎さんは気鋭の仏教史研究者で、清沢満之に始まる精神主義に新たな光をあてた『天皇制国家と精神主義』(法蔵館)が話題になったのは記憶に新しいところです。
近藤さん、ありがとうございました。