白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

「夕刊ブラッシュアップ」で『翻訳がつくる日本語』

本日、テレビ朝日系列で放映されたテレビ番組「ワイド!スクランブル」の「夕刊ブラッシュアップ」のコーナーで、小社刊、中村桃子著『翻訳がつくる日本語』を取り上げた東京スポーツ紙(東京スポーツ新聞社発行)の記事が取り上げられました。
「夕刊ブラッシュアップ」その日の夕刊の早刷りから面白そうな記事をピックアップしてテンポよく視聴者に紹介するコーナーで、ファンも多い「ワイド!スクランブル」の名物コーナーの一つ。
軽快なナレーションとともにドーンと記事がアップ。傍線こそ引いてありませんが「翻訳がつくる日本語〜ヒロインは『女ことば』を話し続ける」(中村桃子著)の文字がはっきり読めます。

写真には写っていませんが、東スポさんの記事では、

女言葉はもともと、明治時代に有産階級の女学生が使った言葉で、尾崎紅葉は「流行言葉」として「媚びを売るようで感心しない」と批判的に論評したが、自然発生的に生まれた比較的新しい言葉遣いだ。

との指摘も。
『翻訳がつくる日本語』は現実には使う人の減った女ことばも、映画の字幕や小説の会話文などの翻訳文によって再生産されている実態を分析したもので、女ことばの起源を論じたものではないのですが、議論が拡がるのは大歓迎です。
なお、東スポさんの記事のなかでは発行者が抜けていますが、同書の発行元は「白澤社」です。東京スポーツ新聞社さん、次の機会があればよろしくお願いいたします。