白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

「出版ニュース」で『葛藤するシティズンシップ』紹介

出版ニュース」2012年8月中旬号で、小社刊『葛藤するシティズンシップ』(木前利秋・時安邦治・亀山俊朗編著)が取り上げられました。
出版ニュース社さんのサイト↓
http://www.snews.net/news/1208b.html
該当箇所を引用させていただきます。

福祉国家において実現したかのように思われた包摂的な社会も、不確実性の増大によって脅かされ、自己責任という新自由主義的なシティズンシップ論が力を持っている今、改めてシティズンシップを範囲(包摂/排除のルールや規範)、内容(権利と責任)、深度(コミットメントの度合い)という三つの軸で再定義を試みるのが本書。今後は成員資格と市場に制約される排除的なシティズンシップではなく、正義や承認、自己決定と連帯を特徴とするシティズンシップにすべきであることや、民族的集団と国家との相克では、どのような集団がいかなる権利を持つのかという点にまで議論を深めている。


第2章「リスクとシティズンシップ--「格差社会」における不確実性」(表弘一郎執筆)と第4章「集団的権利と承認/再分配」(時安邦治執筆)に着目してくださったようです。
出版ニュースさん、ご紹介ありがとうございました。