このたび白澤社では、キテイほか著『ケアの倫理からはじめる正義論──支えあう平等』を刊行しました。
昨年、小社から刊行した『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』の入門編です。
キテイ教授の講演とインタビュー記録の他、江原由美子さんらによる『愛の労働』へのコメントも収録しています。
題名:ケアの倫理からはじめる正義論
副題:支えあう平等
著者:エヴァ・フェダー・キテイ、岡野八代、牟田和恵
体裁:四六判並製、176頁、定価1,800円+税、
発行:白澤社
発売:現代書館
本書の内容
「考えてもみてください、西洋哲学の歴史を通じ、ケアの倫理はこれまで語られてもこなかったのです! これは驚くべきことです。」(キテイ、インタビューより)
人は誰かに依存すること無しには、生きられない。それはつまり、依存と依存をケアする労働が、社会には不可欠であるということである。しかし、ロールズの『正義論』はじめ従来の政治哲学は、人にとって不可避の「依存」を見落としてきた。
依存による関係性をとらえ直しケア倫理に新局面を開いたキテイ教授の主著『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』のエッセンスを、邦訳刊行(2011年8月)を機に来日した際の講演録とインタビュー、解説でわかりやすく紹介。ケアの倫理から思考するキテイ哲学入門。