白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

「出版ニュース」で『よい教育とはなにか』紹介

出版ニュース」3月中旬号で、ガート・ビースタ『よい教育とはなにか』(藤井啓之・玉木博章訳)が紹介されました。
記事では、本書から「何がよい教育を構成するのかという問いが教育に関する議論からほとんど消滅してしまったように見える」という文章を引いてから、次のように評してくださいました。
該当箇所を抜粋させていただきます。

学力テストに象徴される成果主義エビデンス(科学的・確率的根拠)に基づく教育に関心が集まるなかで、よい教育とは何かという根本が問われている。本書はその問いを、今日の教育政策・教育実践の問題点を明らかにするなかで、アーレント、リンギス、ランシエールらを参照しつつ、資格化、社会化、主体化という教育の三つの機能を通し、民主主義と教育を結び付ける回路を提示する。その意図はよい教育のための青写真ではなく、教育の倫理的・政治的次元における論議の喚起にある。

出版ニュースさん、ありがとうございました。