白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

「白澤社ブログ」は「はてなブログ」へ移行しました

私ども白澤社では、これまで「はてなダイアリー」を利用して小社ブログを運営してまいりましたが、このたび「はてなブログ」に移行いたしました。
2011年1月より、おずおずと始め、2018年9月10日まで細々と続けてきた「はてなダイアリー」版・旧「白澤社ブログ」は、本日、2018年9月18日よりこの「はてなブログ」版・新「白澤社ブログ」として衣替えをいたしました。
旧ブログの記事も、すべて新「白澤社ブログ」に移行いたしました。
私ども白澤社については、こちらの記事をご覧ください。↓
https://hakutakusha.hatenablog.com/entry/20110128/1296200886
「白澤社」という社名の由来については、こちらの記事もご覧ください。↓
https://hakutakusha.hatenablog.com/entry/20170120/1484899180
今後もより一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

映画『累-かさね-』と「累の会」

話題の映画『累-かさね-』(佐藤祐市監督)を鑑賞してきました。
評判にたがわぬ傑作で、若手演技派女優二人の競演に心を奪われました。
映画『累-かさね-』の公式サイトはこちら↓
http://kasane-movie.jp/
どうしてこの映画を観に行ったかといいますと、この映画の原作は、松浦だるまさんの人気コミック『累』1〜14巻(講談社)なのです。
講談社さんによる公式サイトはこちら↓
http://evening.moae.jp/lineup/266
そして『累』の最終巻、第14巻の巻末には、参考資料として小社刊『死霊解脱物語聞書』(小二田誠二翻刻・解説)が挙げられているのです。

『死霊解脱物語聞書』は、醜い容貌のために夫にうとまれ殺されてしまった累という女性の亡霊が、後妻の娘に憑りついて夫の旧悪を暴露する物語ですが、『累』の作者・松浦だるまさんは本書を読んで、醜い容姿のヒロインが他人と入替るという着想を得たのだそうです。
映画『累-かさね-』では、顔に醜い傷のある累と美しい女優ニナが入れ替わるという複雑な設定を、土屋太鳳さん(ニナ-累)と芳根京子さん(累-ニナ)が演じきって感動的でした。
江戸時代に最も知られていた実話怪談『死霊解脱物語聞書』が、演劇の世界を舞台にくりひろげられる妖しくも美しいドラマとなって現代に甦りました。
なお、今週末の9月15日(土)には、コミック『累』の完結と、映画『累-かさね-』の公開を記念して、怪談累ヶ淵をテーマに語らうイベント「累の会」が伊豆極楽苑にて開催されるそうです。
コミック『累』の作者松浦だるまさんや、『死霊解脱物語聞書』の監修者小二田誠二さんのほか、能楽師の安田登さん、怪談アンソロジスト東雅夫さんも参加されます。
このイベントの詳細・お問い合わせ・お申し込みについては伊豆極楽苑さんのサイトをご覧ください。↓
http://izu-gokurakuen.com/kasanenokai/info.html
どんなトークが繰り広げられるのか楽しみです。

移行延期、もうしばらく「はてなダイアリー」です。

先日お知らせしたように、本日から「はてなブログ」へ移行する予定でしたが、ブログサービス提供会社の都合で延期といたしました。
株式会社はてなからの通知に下記のような「追記: 8月30日 13:50」がされていました。

現在「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へのインポートが集中しており、一時的に機能を停止しております。引き続きサーバーの

増強などの改善を進めています。再開の際には、改めてお知らせいたします。

対応完了には数日かかる見通しです。ご不便をおかけいたしますが、ご了承いただきますようお願い申し上げます。

と、いうことなのです。
今日は移行作業をするぞー、ブログのお引っ越しだあ!と、全社員がはりきって出社したのですが、これではどうしようもありません。
とたんに気が抜けて、もうしばらく「はてなダイアリー」でいこうかということになりました。
秋の新刊のお知らせまでは「はてなダイアリー」で続けます。
もうしばらくおつきあいください。

「白澤社ブログ」は「はてなブログ」へ移行します

八月末を目の前にしてなお猛暑の日々が続いておりますが、読者の皆様には夏ノ暑サニモマケず、つつがなく読書を楽しまれていることと拝察いたします。
さて、私ども白澤社では、これまで「はてなダイアリー」を利用して自社ブログ「白澤社ブログ」を運営してまいりましたが、このだひブログサービスの提供元、株式会社はてなから「2019年春「はてなダイアリー」終了のお知らせと「はてなブログ」への移行のお願い」と題する通知を受けました。↓

「2019年春「はてなダイアリー」終了のお知らせと「はてなブログ」への移行のお願い」
http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20180830/blog_unify

白澤社は、これにともない、近日中に自社ブログ「白澤社ブログ」を「はてなブログ」に移行させることを決定いたしましたので、ここにお知らせいたします。
2011年1月におずおずと始め、今日まで細々と続けてきた「はてなダイアリー」版「白澤社ブログ」ですが、来月、2018年9月より「はてなブログ」版「白澤社ブログ」として衣替えすることになりました。
今後もより一層のご愛読を賜りますようお願い申し上げます。

白澤社

8.26は深川お化け縁日へ

今週末、8/25(土)〜26(日)に深川江戸資料館で「深川お化け縁日」が開催されます。
主催される深川怪談実行委員会の公式ブログ↓
https://fukagawakaidan.tumblr.com/image/175703503929
8月26日(日曜)には、小社刊<江戸怪談を読む>シリーズにご執筆の方々も参加されている「怪異怪談研究会」も出展とのこと。
怪異怪談研究会さんのツイッター
https://twitter.com/horror_academia/status/1031808002024595456
ということで、小社も<江戸怪談を読む>シリーズの新刊『牡丹灯籠』のお披露目を兼ねて、怪異怪談研究会さんのブースにうかがうことにいたします。
お化け好きの集まるイベントとのこと、どんなお化けに出会えることやら、今から楽しみです。

今戸焼白井の招き猫

先日、浅草・「今戸焼白井」さんの工房を訪ねました。
昨年、<江戸怪談を読む>シリーズの『猫の怪』のための取材にうかがった際に、お願いしておいた今戸焼の招き猫(丸〆猫)が出来あがったのです。
「今戸焼白井」さんは、江戸時代からの歴史を持つ今戸焼の老舗。
台東区のホームページでも紹介されています。↓
http://www.city.taito.lg.jp/index/kurashi/gakushu/bunkazai/seikatubunkazai/imadoyaki.html
ここでつくられる招き猫は、手作りで、表情が一体ごとに微妙に違います。
ひょうきんなものやら、とぼけたものやら、すましたものやら。
小社に来てもらったのは、かわいいこの子。
こうしてみると、踊る猫と招き猫のポーズは似ているのですね。
福を招いてくれますように。

雨宝陀羅尼経と海音如来―『牡丹灯籠』こぼれ話

先日刊行いたしました横山泰子・斎藤喬ほか著『〈江戸怪談を読む〉牡丹灯籠』には、三遊亭円朝『怪談牡丹燈籠』が抜粋収録されています。
円朝の落語のなかで、お露の亡霊におびえた萩原は、新幡随院の和尚から借りた海音如来像を拝し「雨宝陀羅尼経」というお経を唱えて難を逃れようとします。
ところでこの雨宝陀羅尼経といい、海音如来といい、あまり聞きません。
はっきり言って、円朝『怪談牡丹燈籠』のなかだけでしかお目にかからないものです。
そこからこの雨宝陀羅尼経と海音如来は、円朝の創作ではないかという疑惑も生まれます。
雨宝陀羅尼(うほうだらに)経は、アホダラ経(でたらめなお経)をもじったもの、海音如来は『観音経』の「海潮音」という文句からつけたものではないかとは、実は編集担当自身が思っていたことでした。
ところが今回、『〈江戸怪談を読む〉牡丹灯籠』の編集作業のなかで調べ直してみますと、雨宝陀羅尼経も海音如来も、実在していました。
雨宝陀羅尼経は、「大正大蔵経密教部に『仏説雨宝陀羅尼経』として収められている経典で、不空三蔵訳というから由緒正しい密教経典です。

このお経に登場する海音如来は、日本ではほとんど知られていませんが、台湾や東南アジア諸国では信仰されているようです。
雨宝陀羅尼経の内容も、円朝が新幡随院の和尚に語らせている通りでした。

それから又こゝにある雨宝陀羅尼経というお経をやるから読誦しなさい、この経は宝を雨ふらすと云うお経で、これを読誦すれば宝が雨のように降るので、慾張ったようだが決してそうじゃない、これを信心すれば海の音という如来さまが降って来るというのじゃ、この経は妙月長者という人が、貧乏人に金を施して悪い病の流行る時に救ってやりたいと思ったが、宝がないから仏の力を以て金を貸してくれろと云った所が、釋迦がそれは誠に心懸けの尊い事じゃと云って貸したのが即ちこのお経じゃ、

ただ不思議なのは新幡随院というお寺は、浄土宗の名門寺院であるのに、密教経典の雨宝陀羅尼経を唱えるように勧める点です。
これについては、取材でうかがった現在の新幡随院のご住職も「当宗ではありえないのですが…」と、首をかしげておられました。
どうやら円朝は別のお寺からこのお経の話を聞いて、落語のなかに織り込んだもののようです。

横山泰子・斎藤喬ほか著『〈江戸怪談を読む〉牡丹灯籠』は、全国の幽霊好きの書店さんで好評発売中です。