白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

高木駿著『カント『判断力批判』入門――美しさとジェンダー』よはく舎

書店でこの本を手に取って、読んでみようと思ったのは、次の文章が目に飛び込んできたからでした。 『判断力批判』を一人で読解するのは無謀とも言えます。少なくとも僕には無理でした。最初は開いた本をそっと閉じた記憶があります。(高木駿著『カント『判…

朝日新聞耕論欄に阪井裕一郎さん登場

今朝の朝日新聞(2023/05/09付)の耕論欄に『改訂新版 事実婚と夫婦別姓の社会学』の著者、阪井裕一郎さんが登場しました。 今回のテーマは「アプリ婚の時代」ということで、スマホのマッチングアプリで結婚相手を探す風潮についても三人の識者が記者のイン…

教科書に『新敬語「マジヤバイっす」』

中村桃子著『新敬語「マジヤバイっす」』が高等学校国語科教科書で紹介されました。 『精選論理国語』(三省堂)の「四 言葉をみつめる」に中村さんの『性と日本語 ことばがつくる女と男』(NHKブックス)からの抜粋が掲載されており、その関連図書として「…

『読売新聞』で『ひとり親のエンパワメントを支援する』紹介!

今朝の2023/4/7付『読売新聞』大阪版「くらし家庭面」で『ひとり親のエンパワメントを支援する―「日韓の現状と課題』(神原文子・田間泰子共編著)が紹介されました。 「ひとり親への支援 事例紹介」と見出しを付されたインタビュー記事の冒頭を引用します。…

『図書新聞』に『結婚の自由』書評掲載!

『図書新聞』2023/4/1付(3585号)で『結婚の自由―「最小結婚」から考える』(植村恒一郎・横田祐美子・深海菊絵・岡野八代・志田哲之・阪井裕一郎・久保田裕之著)が紹介されました。 評者は山本千晶さん(フェリス女学院大学国際交流学部准教授・ジェンダ…

永野潤著『改訂版 イラストで読むキーワード哲学入門』刊行

新刊『改訂版 イラストで読むキーワード哲学入門』(永野潤著)が発売となりました。 〔改訂版〕イラストで読むキーワード哲学入門 | 白澤社 (hakutakusha.co.jp) 2019年に旧版を刊行して以来、哲学のキー概念を著者自ら描いたイラストをもとにわかりやすく…

『世界4月号』岡野八代論文を勝手に読む

雑誌『世界4月号』(岩波書店)に広告を出しました。今回のラインナップは新刊『ひとり親のエンパワメントを支援する』と好評既刊『結婚の自由 』です。 ところが掲載誌を手にしてみると、特集1として「痛みからつながる―女性と法の現在」、特集2として「学…

国際女性デー

今日は、国際女性デーですね。ミモザの日ともいうそうです。 3月8日、女性にミモザの花を贈るイタリアの習慣からその名が生まれたとか。 ミモザの花束に本も沿えると、いっそう素敵な贈り物になります。 黄色いミモザの花束と『結婚の自由』(右上)、『ケア…

人工知能はウェディングケーキの夢を見るのか?

もうすぐホワイトデーですね。プレゼントのお返しはお決まりですか? 定番のクッキーもいいですが、本もすてきな贈り物になります。 『結婚の自由──「最小結婚」から考える』(植村恒一郎、横田祐美子、深海菊絵、岡野八代、志田哲之、阪井裕一郎、久保田裕…

『非戦と仏教』電子版発売

長らく品切れとなっておりました菱木政晴著『非戦と仏教──「批判原理としての浄土」からの問い』電子書籍が2月17日に発売されました。 「殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ」(ダンマパダ)を教義の一つとする仏教は、非戦・非暴力の宗教のように見えなが…

バレンタインデーに『結婚の自由』を!

もうすぐバレンタインデーですね。プレゼントには定番のチョコもいいですが、本もすてきな贈り物になります。 『結婚の自由──「最小結婚」から考える』(植村恒一郎、横田祐美子、深海菊絵、岡野八代、志田哲之、阪井裕一郎、久保田裕之著)は華やかな装幀と…

佐賀県郷土コレクション企画展「御家交代―虚像と実像」(1/20-3/12)のご案内

化け猫ファンの皆様に朗報です。 佐賀県立図書館と佐賀県立佐賀城本丸歴史館でとても興味深い企画展が開催されています。 公式HPに「そこに猫はいたか」という文句が躍るように、いわゆる「鍋島怪猫伝」の背景となった佐賀藩の藩主交代劇を、図書館では「御…

ブックフェア「哲学の中のフェミニズムを考える」

ジュンク堂書店池袋本店で『分析的フェミズム基本論文集』刊行記念フェア「哲学の中のフェミニズムを考える」の棚を拝見して来ました。なんと、小社刊『最小の結婚―結婚をめぐる法と道徳』(E・ブレイク著・久保田裕之監訳)をドーンと並べていただいている…

謹賀新年2023

あけましておめでとうございます。 白澤社は本日より通常通りの営業を始めました。 今年(2023)は卯年、ウサギさんのように耳聡く、用心深く、いざという時にはピョンと跳ねるようにできたらいいなと願っています。 白澤社は本年も、人文・社会のジャンルで…

2022仕事納め

白澤社は今日で仕事納めです。 ホームページ白澤社 (hakutakusha.co.jp)に社長が書いておりますように、年明け4日まで正月休みとし、5日から通常の営業を再開します。 今年は、旧正月まではまだ丑年!の掛け声の下、結局バレンタインデイ近くまで引っ張って…

ニッチだけどすごく深い『結婚の自由』が『週刊エコノミスト』で紹介

新刊『結婚の自由――「最小結婚」から考える』(植村恒一郎、横田祐美子他著)が『週刊エコノミスト2023.12/27・1/3合併号』(毎日新聞社)の評論家・荻上チキさんによる「読書日記」で紹介されました。 荻上チキさんはまず「このコーナーで以前ベタぼめした、…

クリスマスにぴったりの2冊

もうすぐクリスマスですね。プレゼントはお決まりですか? 本もすてきな贈り物になります。 小社の新刊『結婚の自由――「最小結婚」から考える』はいかがでしょうか。 カラフルな装幀に心が華やぎます。 内容も哲学・人類学・政治思想・社会学と多岐にわたる…

『小説推理1月号』で『江戸の残映』紹介

小社刊『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』の編者・東雅夫さんが雑誌『小説推理1月号』(双葉社)で取り上げてくださいました。 『小説推理』誌の詳しい目次などはこちら↓ 小説推理 2023年1月号 | 双葉社 公式 (futabasha.co.jp) 東さんは、「今月のベスト・ブッ…

東雅夫さんの新著『文豪と怪奇』

小社刊『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』の編者・東雅夫さんの新著『文豪と怪奇』(角川書店)が発売されたと聞いて、『江戸の残映』のサイン本を扱ってくださっている芳林堂書店高田馬場店を訪ねました。 「文豪と怪奇」 東 雅夫[文芸書] - KADOKAWA 『江戸の…

クレヨンハウス表参道店閉店に思ふ

11月23日をもってクレヨンハウス表参道店さんが閉店したそうです。 同店には、私たちにもいろいろな思い出があります。 小社創業前のことですが、別の出版社に勤務していた頃、クレヨンハウスさんの棚卸しのお手伝いにうかがって、夜食の美味しいカレーを頂…

『結婚の自由』――紀伊國屋書店新宿本店にて

新刊『結婚の自由――「最小結婚」から考える』の執筆陣は哲学・人類学・政治思想・社会学と多岐にわたっておりますので、どの分野の棚で展開するかは各書店さんのご判断次第です。 版元としては『結婚の自由』がどこに置かれているか、大いに気になります。 …

『河北新報』で『江戸の残映』紹介!

『河北新報』2022/11/13付で『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』(東雅夫編・岡本綺堂著)が紹介されました。 河北新報の書評欄「東北の本棚」のコラム「仙台発出版こぼれ話」177回の記事です。 来年は「関東大震災100年」にあたることから、岡本綺堂が関東大震…

『結婚の自由』――ジュンク堂書店池袋本店にて

いよいよ全国の主要書店店頭で発売の始まった『結婚の自由――「最小結婚」から考える』。 本書のテーマは「結婚」ですが、執筆者は哲学・人類学・政治思想・社会学と多岐にわたっておりますので、どの分野の棚で展開するかは各書店さんのご判断次第です。 版…

『江戸の残映』サイン本は芳林堂書店高田馬場店にあります

好評発売中の新刊『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』(東雅夫編・岡本綺堂著)の編者・東雅夫さんのサイン本は芳林堂書店高田馬場店さんで発売中です。 東さんのかわいいお化けのイラストがひそかに好評です。 小社としては、出来れば岡本綺堂先生にもサインを…

新刊『結婚の自由』出来!

新刊『結婚の自由――「最小結婚」から考える』が出来上がってまいりました。 結婚への自由か? 結婚からの自由か? ブレイクの最小結婚論を手かがりに哲学、人類学、政治学、社会学の豪華執筆陣が結婚の未来を構想します。 本書企画のきっかけとなったE・ブレ…

「人形の趣味」収録の建前――『江戸の残映』編集こぼれ話

さて、このたび白澤社より刊行いたしました、東雅夫さんの編になる岡本綺堂随筆選は『江戸の残映――綺堂怪奇随筆選』と銘打ちました。 早くもご一読下さった読者は御承知でしょうが、江戸懐古、または怪奇趣味に溢れる作品の並ぶなか、一編のみ、江戸とも怪奇…

今朝の東京新聞に『江戸の残映』と『クダン狩り』の広告

10/27付東京新聞朝刊に新刊『江戸の残映』と『クダン狩り』の広告を出しました。 ぺりかん社さんと法蔵館さんに挟まれて居心地がよさそうです。 さっそくこの広告をご覧になった読者からお問い合わせのお電話もいただきました。 手ごたえがうれしい! 新刊『…

ド迫力の白澤3D

人面獣身に三つの眼で知られる神獣白澤の姿は図画ではよく見かけますが、立体の彫刻ではめったにお目にかかりません。 その白澤の彫刻が、今夏、福岡県大川市立清力美術館で催された「水墨画に見る江戸の暮らし展」に出品されたそうです。 制作したのは福岡…

狸せんべい有ります――『江戸の残映』編集こぼれ話

新刊『江戸の残映』(岡本綺堂著/東雅夫編)に収められた「十番雑記」は関東大震災で自宅を焼かれた岡本綺堂が麻布十番の仮住まいでの日々を書き留めたもの。 麻布十番の綺堂の住まいは狸坂と暗闇坂に挟まれたところにありました。この二つの坂の名前を綺堂…

猿の髪切――『江戸の残映』編集こぼれ話

新刊『江戸の残映』(岡本綺堂著/東雅夫編)に収められた綺堂の随筆「甲字楼夜話」は「髪切」という妖怪についての短文から始まります。 どなたもご存知の通り、江戸時代は誰もが髷を結っていましたが、この髷が本人の気づかぬうちに元結からブツリと切り落…